マクラーレンのランド・ノリスが、2025年F1メキシコGP決勝でポール・トゥ・ウィンを達成し、今季6勝目を飾った。レースを完全に支配し、2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に30秒の大差をつけてチェッカーを受けた。これによりノリスは、ついにドライバーズ選手権の首位に立った。レース後、ノリスはメキシコの熱狂的な観衆に向かって喜びを語った。
「ありがとう、みんな!最高のレースだったね。前だけを見て、自分のやるべきことに集中していた。スタートも完璧だったし、理想的なレース展開だった。ここメキシコで初めて勝てて本当に嬉しい。スタジアムでのこの雰囲気は信じられないほどだ」長い1コーナーへのアプローチをどう乗り切ったか問われると、ノリスは「リラックスして臨んだだけ」と振り返った。「スタートがすごく良かった。それがすべてだよ。周りよりも良い発進ができたからね。ここで勝つのは格別だ。ファンのみんな、本当にありがとう!」記者会見では、自身のパフォーマンスについて「F1でのキャリアで最も完成度の高い週末だった」と胸を張った。「支配的だったかどうかは分からないけど、間違いなく自分が最も良く走れた週末だと思う。フリー走行から予選、決勝まですべてのラップで集中して走れた。マシンのフィーリングも完璧だった。セットアップを見つけたときは、本当に“スイートスポット”に入った感じだったね」終盤は30秒のリードを築きながらも、2ストップに切り替える必要はなかったと説明する。「誘惑はあったけど、必要なかった。もうファステストラップのポイントもないからね。やる理由はなかった」また、ドライバーズ選手権で1ポイント差ながら首位に返り咲いたことについても冷静に語った。「オランダ(ザントフォールト)でのことはまだ頭に残っている。でも、過去は過去。学ぶべきことを学んで、次のレースに集中するだけだ。毎週が新しいスタート。僕のやり方は変えないし、それがうまくいっている」さらに、観客の一部からブーイングを受けたことについて問われると、ノリスは笑いながら受け流した。「ブーイングされても笑っちゃうんだ。理由は分からないけど、スポーツではそういうこともある。人々には自由があるし、好きなように思っていい。でも僕は自分のやるべきことに集中しているだけ。気にしないよ」最後にメキシコでの勝利についてこう締めくくった。「ここで勝つのは本当に特別。アイルトン・セナ以来のマクラーレンの勝利だなんて、光栄すぎる。こんなに素晴らしい歴史を持つ場所で、自分の名前がその一部になれるなんて夢のようだ」ランド・ノリスは今季6勝目でタイトル争いの主導権を握り、残り4戦を前に勢いを完全に取り戻した。