ランド・ノリスはF1オーストリアGPで見事なポールポジションを獲得した後、「とても満足している」と語り、カナダGPでの劇的な週末と、2025年の予選で経験したいくつかの「厳しい瞬間」からの巻き返しに手応えを示した。ノリスは今季の世界選手権争いに本格的に加わっており、10戦を終えた時点でマクラーレンのチームメイト、オスカー・ピアストリとレッドブルのマックス・フェルスタッペンの間に割って入る形でドライバーズランキングに名を連ねている。ただし、重要な局面でのミスが注目される場面もあった。
それにはQ3での走行が損なわれたケースも複数含まれており、特にサウジアラビアでは大きなクラッシュを喫した。また前戦モントリオールでは、レース中にピアストリのマシンに追突してリタイアとなり、大きなポイントを失った。しかしノリスは、レース間のインターバルを経て最新の失望を完全に払拭したようで、レッドブル・リンクではプラクティスから支配的な走りを見せ、FP1を欠席しながらも、圧巻のパフォーマンスでポールポジションを奪った。予選後、3戦前のモナコ以来となるポール獲得の要因について尋ねられると、ノリスは笑顔で答えた。「いいラップだったのは間違いない。少しずつ積み重ねてきた成果だと思う」「Q3の1回目の走行も悪くなかったけど、いくつかのコーナーでうまく決まればもっとタイムを削れると思っていた。実際にその通りの走りができた。やろうと思ったことを実現できたときは、たいていすごくうまくいく」「すごく満足してる。今日は良い1日だったし、週末全体も良い流れできてる。この勢いを保ちたいね」今回の結果に対して感情を大きく表に出すことなく、むしろ「冷静な集中」を保っているように見えると指摘されると、ノリスは次のように応じた。「どうだろうね。もちろん嬉しいよ。ただ、まだシーズンは長い」「この瞬間は大切にしてる。特に僕にとって予選は辛い場面も多かったから、今日のようなラップができて、週末全体を通してこのパフォーマンスを出せたことは、すごく嬉しい」「楽しみにしてるよ。明日は長いレースになるし、シーズン全体もまだ長い。今日の結果には満足してるけど、自分自身に何度でも証明していきたいと思ってる。できれば、これはその始まりに過ぎないといいね」ノリスは、日曜の決勝をピアストリから22ポイント差の2番手、フェルスタッペンには21ポイント差をつけた状態で迎える。ピアストリは3番手、フェルスタッペンは7番手スタートとなっており、両者はQ3終盤のイエローフラッグによってアタックが阻まれた。