ランド・ノリスは、F1エミリア・ロマーニャGPでのマックス・フェルスタッペンの勝利により、マクラーレンがレッドブルに対してペースで劣ったことについて「状況がいかに早く変わり得るかを示している」と語った。ノリスは日曜のレースで2位に入り、ポールポジションからスタートしたチームメイトのオスカー・ピアストリを上回った。フェルスタッペンは、オープニングラップで鮮やかなオーバーテイクを決めて首位に立ち、そのまま一度も譲ることなく勝利を収めた。
4番グリッドからスタートしたノリスは、序盤に何度も試みた末にヴィルヌーヴ・シケインで3番手スタートのジョージ・ラッセルを抜いて前に出た。バーチャル・セーフティカーと終盤のセーフティカーによる混乱のなかで一時ピアストリの前に出たものの、再び後ろに下がる場面もあった。それでもレース終盤、より新しいピレリタイヤとDRSを活用し、ストレートでピアストリをオーバーテイクして順位を取り戻した。「タフなレースだった。長いレースだった」とイモラでのレース後に語ったノリス。「一度手からこぼれ落ちて、また戻ってくるような感じのレースだったね。今日は我慢比べのようなレースで、そういう展開に備えるのは難しいけど、第1スティントを引っ張る戦略はうまくいったと思う」「ただ唯一のネガティブな点は、レッドブルに対して十分なペースがなかったことだ。今日はレッドブルが、そしてマックスが本当に速かった。単にペースで劣っていただけじゃなく、デグラデーション(タイヤの摩耗)にも苦しんでいた」「2週間前には最大の強みだったはずのものが、今週末には足りなかった。だからこそ、状況がどれだけ早く変わり得るかがよくわかる。でも、それ以外は満足している。チームにとってはいい結果だったし、それが一番大事なことだと思う」ノリスとマクラーレンは、フェルスタッペンとレッドブルに次ぐ 2 位でレースを終えるしかなかった。今回の結果は、前戦マイアミGPとは対照的だ。マイアミではピアストリがチームメイトのノリスを抑えて優勝し、マクラーレンの1-2フィニッシュで圧倒的な速さを見せていた。今シーズン、マクラーレンはこれまでの7戦中5勝を挙げており、決勝では最速のマシンと言われてきた。しかし、フェルスタッペンもポールポジションを3回獲得しており(ピアストリと並ぶ)、その存在はマクラーレンにとって大きな障害となっている。イモラでの勝利は、フェルスタッペンにとってこのサーキットで4連勝目となり、ドライバーズランキングでもノリスに9ポイント差、ピアストリには22ポイント差にまで迫ってきている。「オスカーはポールを獲得する素晴らしいラップを走った。でも平均して見ればマックスの方が速かったし、今週末のこのサーキットとそのデグラデーションの特性がレッドブルに合っていたのだと思う」とノリスは続けた。「うちはオーバーヒートというよりもリアのデグラデーションに苦しんでいた。遅いコーナーでは、レッドブルが相変わらず非常に強い。これについてはシーズンを通してずっと言ってきたことだ」「自分たちは決して慢心していない。レッドブルがうまくかみ合ったとき、そしてすべてが整ったときにどれだけ強いか、我々はそれをわかっている。今日はまさにそういう日だった」「だからこそ、自分たちはこれからも努力を続けるしかない。言うべきことはそれだけだ。頭を下げて、自分たちのやるべきことに集中し続ける」