マクラーレンのF1ドライバーであるランド・ノリスは、先週末のインディカーの公式バーチャルレース『INDYCAR iRacing Challenge』におけるシモン・パジェノーの行為は、eスポーツの成長度合いを考えれば、受け入れることはできないものだと語る。インディアナポリス・モータースピードウェイを舞台にした最終戦、2016年のインディカー王者であり、2019年のインディ500ウィナーであるシモン・パジェノーは、コーナーで意図的にスピードを落として、レースをリードしていたランド・ノリスを追突させ、優勝争いから脱落させた。
新型コロナウイルスのパンデミックによって、モータースポーツが休止状態にある今、F1やインディカー、MotoGPの現在ドライバー/ライダーが参加することで、eスポーツは大きな注目を浴びることになった。しかし、ランド・ノリスは、影響力のある人物がそのような行為をすることで、スポーツとして成立しつつあるモータースポーツのeスポーツの価値を落とし、ただのゲームとして受け止められかねないと懸念している。ランド・ノリスは「eスポーツは『ただのゲームなのでそんなに気にしなくてもいい』とか言われてしまっている。でも、同時にここ数か月にわたってeスポーツはもっと真剣なものとして捉えるべきものになってきている」とコメント。「バーチャルだし、ゲームだというみんなの意見もわかる。でも、ここ数週間でそれ以上のものになっていると僕は思っている。テレビで放送されているからというだけではなく、様々なドライバーやチームにスポンサーがついていて、企業やチームにとて広告として需要のあるものになっている。アメリカでは何千人もテレビで見ているし、もはや単なるゲームの域を超えていると思う」「だから、プロして振る舞うことが期待されていると思うんだ。何年もレースをしている人たちはそれを経験している。確かにバーチャルではあるし、それを言い訳にする人もいる。でも、レースに参加するならば、全員が真剣に捉えるべきだと思う」「これに懸けている人だっている。他の人ががっかりしていることなど気にせずに身勝手な行為をするようなドライバーは、そういう人だと見られる」「とりあえず前に進まなければらないけどね。いろんな意味でリアルではなくてラッキーだったと思う。実際にこういう結果になり得る可能性もあると考えなければならない」 「数週間もすれば、eスポーツは結果を伴うレベルになるかもしれない。でも、負けるのが嫌だと言う人たちのいる世界は真剣に受け止めてもらえなくなってしまうかもしれない」 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 5月月3日午前9時34分PDT