佐藤公哉は、F1世界選手権第19戦アブダビGPと併催される第11大会へカンポス・レーシングから臨んだ。好天に恵まれ強烈な日差しが降り注ぐ午前11時15分より行われた練習走行(45分間)では、1分51秒187を記録してまずますの滑り出しを見せた。そして予選では、1回目のタイムアタックで1分49秒618を記録し、チームメイトを上回る8番手に就けた。
ところが、2回目のタイムアタックではアクシデントでタイムアタックの機会を逸し、16番手を確保するに留まった。決勝レース1に16番グリッドから臨んだ佐藤公哉は、11番手を走行中に無謀な追い越しを仕掛けてきたドライバーに左斜め後ろから突っ込まれ、クルマに深刻なダメージを負った。ピットで余計な修復作業を強いられた結果、大きく順位を落とし15位でチェッカードフラッグ。レース終了後に上位ドライバーにペナルティが科され、14位に繰り上がった。決勝レース2に14番グリッドから臨んだ佐藤公哉は、スタートで大きく出遅れて最後尾に落ちた。レース序盤に1台を抜いてさらなる挽回を狙ったが、22位でチェッカードフラッグを受けるに留まった。佐藤公哉「シーズン終盤になってクルマのグリップを感じられるようになり、ここでも練習走行の走り始めの段階から十分なグリップを感じられました。予選では1セット目のタイムアタックでチームメイトを上回る8番手タイムを出せましたし、余力を残していたのでかなり期待していました。しかし、2セット目のタイムアタックではチームの指示を聞き誤って時間切れとなり、タイムアタックしないまま終了となってしまいました。少なくとも、前大会のソチと同じ予選7番手は取れる手応えがあったのでショックでした」「決勝レース1のスタートは可もなく不可もなくといったところでした。ただ、前方の競り合いのあおりを受けて順位を大きく上げることは叶いませんでした。しかも、レース序盤に後ろから無理やり突っ込んで来たドライバーに当てられ、フロントウイングの左側が大きく欠けただけでなく、サイドポンツーンが割れてエアロパーツもレース終盤には吹き飛びました。このアクシデントでフロントウイングを交換するなどして大きくタイムロス。タイヤ交換後のペースが良かっただけに非常に残念でした」「決勝レース2ではスタートでエンジンストールしましたが、奇跡的に復活しました。しかし、最後尾まで落ちてしまい、その後は大きく順位を挽回できませんでした。前のクルマのスリップストリームに入っても、エンジンの伸びがいまひとつで、ストレートで離されて抜けませんでした」「今季はまったく満足できないシーズンでした。皆さまのご期待に十分には添えない成績ではありましたが、すでに来季に向けて準備を開始しています。今後もご支援とご声援をよろしくお願い致します」