佐藤公哉が、ハンガリー・ハンガロリンクで開催されたGP2第7大会を振り返った。7月25日午後0時からの練習走行(45分間)ではミディアムタイヤを履いてコースイン。予選を想定したタイムアタックでは、1分30秒039のタイムを記録して一時は3番手に就けた。最終的には7番手だったが幸先の良い滑り出しだった。タイムアタックを終えたあとは、決勝を想定した調整をクルマに施して走り込んだ。
同日午後3時55分からの予選(30分間)では、ソフトタイヤを履いてコースイン。2セットを使いタイムアタックに挑み、1セット目は1分28秒658の2番手、2セット目は渋滞に遭いタイムを伸ばせなかったものの、ランキング上位のライバルを蹴散らして決勝レース1の4番グリッドを確保した。26日午後3時52分過ぎに始まった決勝レース1(37周・最大60分間)、前日の予選結果に基づき4番グリッドへミディアムタイヤを履いて就いた。スタートではホイールスピンが多く8番手へ順位を下げたものの依然入賞圏内で、ピットストップのタイミングを計りながら上位進出を目指して走り続けた。ところが6周目、9番手のドライバーが2度3度と佐藤公哉のクルマに追突、さらにはコース外へ押し出した。ピットレーンまで戻りタイヤを交換して戦列に戻ったが、クルマのダメージが酷く残念ながらリタイアを決めた。27日午前10時38分過ぎに始まった決勝レース2(28周・最大45分間)、決勝レース1の結果(リタイア)に基づき22番グリッドからスタートした佐藤公哉は、一時は19番手まで浮上。さらにはファステストラップを記録しながら快調に走り続けていた。しかし、25周目にマシントラブルのため残念ながらコース脇にクルマを止めた佐藤公哉「今回はチームが持ち込んだクルマが良かった。練習走行ではクルマの跳ねが少し気になったものの、一周を走り終えると自分の感覚よりも速いタイムが出ていました。高速コーナーでギアの選択を誤らなければ、もっと速いタイムを出せていたことも走行終了後のデータ分析で分かりました。予選に向けてはクルマの跳ねを解消するため少し調整を加え、またソフトタイヤを履いたこともあって、クルマのグリップはかなり上がりました」「決勝レース1では、追突されてコース外に押し出されました。クルマにダメージがあったのでリタイアしました。ようやく上位で戦えるクルマになっていたのに残念です」「決勝レース2でファステストラップの2点を取ろうと思ったのは、チームの指示ではなく自分の判断です。でも、優勝した(ARTグランプリのストフェル・)バンドーンに、僅か0.075秒差で逆転されたのは悔しいですね。最後はコクピット内に煙が上がり、腰のあたりが熱くなったので危ないと思ってクルマを止めました。原因はまだ分かりません。土曜日に続いて日曜日も運に見放されて残念です。でも、初日金曜日に予選4番手を取れたことで分かると思いますが、クルマはようやく普通の状態になりました。クルマがこのままの状態であれば、夏休み以降の終盤戦では期待できると考えています」