小林可夢偉は、スーパーフォーミュラ 第6戦 岡山の決勝レースで一時はトップを走行したものの、コースオフ、そして、悪天候による時間切れもあり、2位でレースを終えることになった。雨により、セーフティカー先導でのレースとなった決勝。13周目に本格戦が開始。首位の関口雄飛に2位の小林可夢偉がピタリとつけ、高く水煙を上げながらの激しい首位争いを展開。
再三にわたって関口を攻める小林可夢偉は、ダブルヘアピンでクロスラインを取ろうとして関口雄飛のテールに接触。続くマイクナイトコーナーで関口をかわし、首位に立った。この接触でフロントノーズにダメージを追った小林可夢偉だったが、ペースは落ちず、翌周には3.8秒と大きくリード。その後も差を広げていき、17周目には7秒差での独走態勢となった。しかし、22周目、後方から追い上げを見せていたトム・ディルマンが、福住仁嶺をパスしようとして接触。2台はスピンを喫し、コース上に停まってしまったため、再びセーフティカーが導入されることとなった。これで各車のマージンは無くなり、27周目に再スタート。首位の小林可夢偉は見事なスタートダッシュを決め、2位の関口との差を広げたが、その直後、更にプッシュした小林はダブルヘアピン入口でコースオフ。何とかすぐコースに復帰したが、関口雄飛にかわされてしまう。2位に落ちた小林可夢偉でしたが、諦めず関口雄飛を猛追。関口も難コンディションで僅かにコースオフするなど苦しい中で、残り10分間、息を飲むようなバトルが繰り広げられた。31周目を終えて2台の差は0.5秒。テール・トゥ・ノーズ状態で小林可夢偉が関口雄飛を攻めていたが、最終コーナーでスピンした福住仁嶺が止まったため、セーフティカーが導入されて万事休す。総レース時間70分という期限規則で戦われたため、レースは34周、セーフティカーランのままチェッカーとなった。小林可夢偉は「(首位に立って)勝てるかなとは考えましたが、2度目のリスタートの後ミスをして(関口)雄飛に抜かれてしまいました」とコメント。「その後もチャンスがあるかとアタックしましたが、残念ながらセーフティカーが出て、巻き返すことが出来ませんでした。自分の方が後半はキツくなると分かっていてギャップを作ろうとプッシュした結果で、仕方ないと思いますし、これもレースです」「チームにとっても、僕自身にとっても初優勝のチャンスだったんですが、それをこんな形で落としたのは非常に残念です。ただ、速さの部分では充分あったし、前回のレースも休んでるんで、そういう意味では、こういう得意なサーキットでは今年しっかりトップの方を走れているということで、自信にも繋がるし、こういうレースを続けて行ければいつか勝てるんじゃないかと思って頑張ります」