元F1ドライバーの小林可夢偉が、元F1チャンピオンのキミ・ライコネンやジェンソン・バトンに続き、NASCARの世界へデビューすることが決定した。F1シーンから離れて以来、小林可夢偉は耐久レースで2度の世界耐久選手権タイトルを獲得し、TOYOTA GAOO RACINGのドライバーとして2021年のル・マン24時間レースで優勝するなど、耐久レースの世界で印象的な名声を築き上げている。
そして今回、小林可夢偉はトヨタともにNASCARカップシリーズに参戦することになり、新たな挑戦の準備を進めている。小林可夢偉は23XIレーシングから67号車カムリTRDを駆り、インディアナポリス・モータースピードウェイで8月13日に開催されるロードコースでのイベント「Verizon 200 at the Brickyard」に出場する予定だ。NASCAR内での元F1の影響力はさらに強まり、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンと2007年F1ワールドチャンピオンのキミ・ライコネンは、2023年3月のサーキット・オブ・ジ・アメリカズでカップシリーズに参戦し、バトンはこのカテゴリーでデビューすることになった。小林可夢偉は、NASCARの最高峰であるカップシリーズに参戦する2人目の日本人レーサーとなる。「実は長年の夢でした」と小林可夢偉さんはAP通信に語った。「アメリカでも、ヨーロッパでも、NASCARはとても大きなスポーツですが、僕にはNASCARに参戦するチャンスも機会もありませんでした」「カテゴリーが全く違うので、この機会は自分にとって挑戦的なものになると思います」「でも、僕が成功すれば、日本のドライバーにとってより多くのチャンスが生まれると思います。トヨタはNASCARに長く参戦していますが、トヨタには日本人ドライバーがいませんでした。この機会に感謝していると言う理由もそこにあります」小林可夢偉は、デビューに向けた準備期間について全くストレスを感じていないと語る。シミュレータ作業とバージニア州でのトラックテストが許可されており、スピードに乗るには数周だけで十分だと信じている。「正直に言うと、自分はあまり練習を必要としない男だと思います」と36歳の小林可夢偉は語った。「クルマに飛び乗れば、数周すれば大丈夫だと思います。だから、フォームについてはあまり気にしていません」小林可夢偉は、トヨタでF1デビューを果たし、チーム存続のかかった2009年の最終2戦に出場した後、ザウバーに移籍し、2012年の地元レースで3位というベストリザルトをマークした。競争力のないケータハムで過ごした2014年シーズンが、彼にとってF1グリッドでの最後のレースとなった。
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