小林可夢偉が、リタイアで終えたF1ハンガリーGPの週末を振り返った。「ハンガロリンクでは予選からきちんと戦って前の方からスタートすれば、いい結果が手に入れられると思っていたんですけど、今年一番厳しい週末でした」と小林可夢偉は振り返る。「金曜日の走りはじめから、とにかくグリップがまったくないし、うまくタイヤをスイッチオンできなかった。クルマのバランスとかそういう話ではなくて、とにかくタイヤに苦戦しました」
「クルマはドイツGPと同じだし、とにかくおかしくて、夜のミーディングで考えたアイデアを土曜日の朝にトライした結果、昨日よりはましになったけど、まだまだという感じで予選を迎えていました」予選を15番手で終えた小林可夢偉。セッション後、コーナーリングのダウンフィースが抜けていることが発覚した。「正直、Q3に行けたら奇跡と思っていたくらいで、15番手という結果はある意味予想通りでした。予選中はさらにグリップを得られないままで、すぐにブレーキはロックするし、コーナーではほぼ4輪ドリフト状態だし、かなりひどい状況でした。金曜日の時点からチームと原因究明に勉めていましたが、予選が終わった夜にダウンフォースが抜けていることが分かりました。コーナーリング中のダウンフォースがDRSを使っている時と同じぐらいダウンフォースが減っていたりして、そりゃ4輪ドリフトするわって感じです。ドイツでも同じような症状が出ていたので、これはきちんと解決しなければいけないです」問題のあるマシンで迎えた決勝。小林可夢偉は、オープニングラップで幅寄せを食らい19番手まで後退。残り1周で油圧漏れが原因でリタイアした「ただ、レースに向けてはクルマを調整することもできないので、とにかく今回は1ポイントでも2ポイントでも獲れたらいい、と気持ちを切り替えてレースに挑みましたが、やはりペースが遅かったです」「スタート後の1コーナーでほかのクルマにコースからはみ出そうになるほど幅寄せされて、ポジションを落としましたが、あれがなくても今回は入賞は無理だったというのが正直な感想です。第3スティントのソフトタイヤのスティントがちょっとましだったぐらいですね。最後は油圧の漏れがあって、残り1周でガレージに戻りました。残念ながらハンガリーGPは僕たちのレースではなかったです」「これでF1は夏休みに入ります。前半戦は成績が安定しなかったので、ベルギーGPからいいリズムを作って後半戦を戦いたいと思います。ちょっと時間が空きますが次のベルギーGPも頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」