小林可夢偉が、新車C31の発表会とヘレステストを振り返った。ザウバーは、2月6日に新車C31を発表。小林可夢偉は、発表会後に撮影を兼ねてC31の初走行を担当。翌日からスタートした合同テストでは初日と最終日のテストを実施した。「さて、僕にとっていよいよ勝負の3年目が始まりました。2月6日から10日までの間に、期待の新車C31をヘレスサーキットでお披露目したあとテストで走らせてきました」
「6日の発表会ではフィルミングを兼ねて今年もロールアウトを担当しました。その時はピレリのデモ用タイヤで、全然限界まで攻めることもなかったんですが、いい感触でした」初日の7番手タイムを記録した小林可夢偉は、リアのパーツが破損するというはプイングがあったことを明らかにした。「7日から合同テストが始まって、僕は初日(7日)と4日目(10日)を担当しました。もともと初日のプログラムとしては、新車の信頼性とシステムの確認だったんですが、5周を走ったところで、リヤの空力と冷却を兼ねたパーツが溶けたというか飛んでいったというハプニングがあって、その日はそれから最後まで本来のダウンフォースが出ていない状態で走ってたんです」「問題があったパーツの代わりに違うパーツをつけたんですが、これはスペアというよりも、クルマ全体のパッケージングの組み合わせ的にはあっていない代替え品だったので。だから初日はもうエンジニアから言われるがまま、ロボットみたいに走ってました(苦笑)。いちおう限界で走っていましたけど、それが実際の新車の限界とはいえない状態でしたね。ただ、それでも106周走れたし、初日としてはまずまず問題なかったと思います。昨年マシンではタイヤの熱入れに苦労したザウバーだが、小林可夢偉は今年タイヤはスイッチが入れやすい印象を受けたという。「4日目は、空力のデータ取りとタイヤの比較などがメインでしたね。ただデータ取りのために足回りをガチガチに硬くしていたし、タイヤもハードとミディアムの硬い方ばかりでした。途中ソフトも履いたんですけど、1周まともに走る前にガレージに戻ることになって、最後もピットストップの練習で使ったぐらいです。この日は走行開始の朝9時の気温がマイナス2℃で、路面温度も0℃とメッチャ寒かったんです。でもそんなコンディションでもハードコンパウンドが機能していたから、やっぱり今年のタイヤは去年よりもスイッチが入りやすくなっていると感じました。そういう意味では僕たちにとってはいい状況になっていると思います」「今回のテストではまだ、一発のパフォーマンスとかはみていないんです。だいたいテストでタイムを出そうとしたらなんぼでも出せますからね。だから周りと比較してどうこうというのはまだ言えない。それよりも僕たちがきちんと開幕から高いレベルでスタートを切って、それをシーズンを通して維持できることを意識しています。そのためにもできることをしっかりとやって、開幕戦を迎えたいと思います」
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