アイザック・ハジャーは、角田裕毅の後任としてF1参戦わずか1年でマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに昇格するという決定について、「理にかなっている」と受け止めていると語った。21歳のハジャーは、フェルスタッペンに最も近いドライバーだと見なされることも多いが、その理由を単純にドライビングスタイルの類似性に求める見方は否定している。
2026年には、数多くの元チームメイトが苦戦してきた“セカンドレッドブル”のシートに就くことになり、ハジャーのパフォーマンスには大きな注目が集まることになる。しかし、これまで結果を出すのが難しかったマシンで戦わなければならないのではないかと問われると、ハジャーはその前提自体を否定し、レギュレーション刷新がすべてを白紙に戻すと主張した。「いや、それは違う。来年はまったく同じクルマじゃない」とハジャーはRacingNews365を含むメディアに語った。「次はまったく別のマシンになる。チームがこのクルマを作る。僕はそれに適応しなければならないし、マックスも同じ仕事をすることになる。クルマがある方向に進むなら、少なくとも僕はその変化を感じ取れる立場にいる。理想的には、その変化に貢献できればいい。それがベストなシナリオだ。それに、僕は同じことを毎年繰り返した経験がない。毎年違うクルマで戦ってきた。だから同じ仕事を2回やる感覚が分からないんだ。適応力には自信があるし、実際かなり得意だと思っている。だから自分には自信がある」レッドブルはシーズン終盤になってドライバーラインアップを決定し、レーシングブルズにはリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドが起用される一方で、角田裕毅はシートを失った。ハジャーは、6度のコンストラクターズ王者であるレッドブルが、自身をトップチームに昇格させた判断について、レギュレーション変更という状況も含め「非常に理想的なタイミング」だったと説明している。「詳しくは言えないけど、知ったのは本当に遅かった。カタールGPの週だったと思う」と、フェルスタッペンのチームメイトになることをいつ知らされたのかを問われて答えた。「もしそれが来年のラインアップなら、彼らはそれが理にかなっているから選んだんだと思う」一方で、フェルスタッペンとのドライビングスタイルの類似性が決め手だったという見方については、改めて否定した。「もちろん新しいレギュレーションだから、タイミングとしては僕にとってとても理想的だ」とハジャーは続けた。「スタイルについて言えば、マックスは本当にユニークだ。とても独特なスタイルを持っているし、僕自身もそうだと思っている。だから彼のやり方を真似しようとしているわけではない。ただ、メンタリティという点では共通する部分がある。それだけだ」レギュレーションが一新される2026年を前に、ハジャーは“フェルスタッペンに合わせる存在”ではなく、“変化に適応し、ともにクルマ作りに関わるドライバー”として自身の立ち位置を明確にしている。レッドブルの判断が正しかったかどうかは、次世代マシンとともに、その姿勢が結果として示されることになりそうだ。
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