アイザック・ハジャーは、クリスチャン・ホーナーの後任としてローラン・メキースがレッドブルの新代表に昇格したことについて、自身のF1昇格のチャンスにとって「有利になる可能性がある」と語った。20歳のハジャーは今季レーシングブルズからF1に参戦しており、現在、成績面で苦戦している角田裕毅に代わって、来季マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル入りする有力候補のひとりと目されている。
「もし彼(メキース)と一緒に仕事をすることになったら、絶対にやりやすくなる。親しみやすい感じになると思う」と、ハジャーはベルギーGPを前に記者団に語った。「隠すつもりもないけど、これは有利だと思う。でも、先はまだ分からない。あと12レース残ってるから、全力でプッシュし続けるだけ。結局、最後のレースでのパフォーマンスが全てだからね」ハジャーは7月9日にホーナーの突然の退任を知ったとき、チームファクトリーでシミュレーター走行をしていたという。メキースの後任としてはアラン・パーメインがレーシングブルズ代表に就任した。「正直、現時点では自分にとってはあまり変化はない」と彼は続けた。「アランは以前からよく知ってる人だ。普段は静かで目立たないが、これまでもチームの中核的な存在だった。彼はローランと非常に近い関係にあったし、この2年間でローランが築いてきた強固な体制を、そのまま引き継ぐ形だ。チームにも、自分の取り組みにも変化はない」元レーシングブルズ代表のローラン・メキース(左)は、レッドブルの新チーム代表に昇格した今季12戦で21ポイントを獲得し、モナコでの6位が最高成績のハジャーは、エンジニアリング出身のメキースとの仕事について「非常にやりやすかった」と振り返る。「ローランはチーム内でも本当に信頼されていた存在だった。彼がいなくなるのは少し寂しい」また、シーズン序盤に2戦のみレッドブルから出走し、その後レーシングブルズに戻ったリアム・ローソンもこの人事に言及した。「アランが(メキースの)後任になったことで、特に何かを失ったという感じはない」と語る一方で、「ローランはチームをまとめるリーダーとして本当に優れていた。みんなのモチベーションを非常に高く保ってくれていた」と称賛した。「彼は本当によく働いていたし、常に現場にいた」ローソンによれば、ホーナー退任の一報を知ったのはプレスリリースを通じてで、その後本人とメッセージをやり取りしたという。「ローランとのコミュニケーションは今後も変わらず続くと思う。彼は非常にサポートしてくれる人だ。ただ、自分の将来にとって今回の件がどう影響するかは、正直まだ分からない」