インディカーの最高経営責任者マーク・マイルスは、マクラーレンは2019年にフェルナンド・アロンソとインディカーにフル参戦する計画に取り組んでいると語っている。8月14日(火)、マクラーレンはフェルナンド・アロンソが2019年のF1世界選手権に参戦しないことを発表。アロンソは17年間におよぶF1キャリアに終止符を打つことになった。
しかし、フェルナンド・アロンソはF1引退を表明した声明のなかでマクラーレンが競争力を取り戻せば、F1に復帰する可能性を示唆している。生涯の目標に世界3大レースでの“トリプルクラウン”を掲げるフェルナンド・アロンソは、今年6月にトヨタでル・マン24時間レースを制覇。すでにF1モナコGPで優勝しているアロンソは、残るところ昨年に挑戦したインディ500を制覇すれば、その目標を達成することになる。2017年にフェルナンド・アロンソは、F1モナコGPを欠場してマクラーレン・ホンダ・アンドレッティからインディ500に参戦。27周ラップをリードするなど優勝を狙える力強いパフォーマンスを見せていたが、7番手を走行していた残り21周でホンダのエンジンが故障してリタイアを喫した。ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したアロンソは、その時からF1引退後のインディカー転向が噂されている。並行してマクラーレンもインディカーへのフル参戦を計画していることを明らかにし、アンドレッティ・オートスポーツと提携して、フェルナンド・アロンソとスコット・ディクソンの2台体制で参戦すると報じられていた。だが、スコット・ディクソンは、チップ・ガナッシとの複数年の契約延長を発表している。その一方で、今年F1で危機的なパフォーマンスに陥っているマクラーレンは、マネジメント体制を含めた再建が急務となり、インディカー参戦の契約を白紙化したとも報じられている。だが、インディカーの最高経営責任者であるマーク・マイルスは、マクラーレンのエントリーについて進行中であることを Autosport に明らかにした。「(2019年にアロンソがF1を引退するという)今日の発表が、アロンソが2019年を通してチャンピオンシップに参戦することを願うインディカーファンに興奮を呼び起こしたのは確かだ」とマーク・マイルスはコメント。「マクラーレンは必要な手配をすべて準備しており、我々は彼らの努力を支援している」「だが、それが解決するのは年末近くになるだろう」2014年のインディ500ウィナーで、昨年のインディ500でフェルナンド・アロンソとチームメイトを組んだライアン・ハンターレイは、アロンソのインディカー参戦は歓迎されるとし、インディカーに多大な貢献をもたらすだろうと述べた。「僕が彼だったら、魅力を感じるだろう」とライハン・ハンターレイはコメント。「チームメイトとして彼との時間を過ごしてみて、彼が勝つことにこれまでと同じくらいハングリーだということが知った。僕たちは一緒にとてもいい仕事ができたし、間違いなく彼を歓迎するよ。でも、今のところどうなるかはわからない」「マクラーレンの立ち位置がわからない・・・現時点で多くの推測があるけど、彼はインディカー、そして、ここにいるファンにとってにとって多大な貢献をもたらすと思う」今年からインディカーに参戦するカーリンは、マクラーレンが2019年にインディカーにエントリーするにはすでに遅すぎるとの見解を示している。しかし、アンドレッティ・オートスポーツやレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングなどの既存チームと提携すれば、その時間を埋め合わせることができるだろうとも述べている。関連:フェルナンド・アロンソ、2018年限りでのF1引退を正式発表