ホンダは、NTTインディカー・シリーズと複数年にわたるエンジンサプライ契約を更新し、2027年シーズン以降も参戦を継続することを発表した。ホンダおよびホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)は、30年以上にわたる北米オープンホイールレースでの実績を基盤に、2028年から始まる新たなインディカー時代へ挑む。
2028年シーズンからは、ダラーラ製の新シャシーが導入される予定だ。これにあわせてHRC USは、新開発の2.4リッターV6ツインターボ・ハイブリッドエンジンを供給する。本パワーユニットは、全マニュファクチャラー共通となる低電圧ハイブリッドシステムと組み合わされ、現行のダラーラDW12シャシーおよび2.2リッターV6ツインターボ・ハイブリッドエンジンを置き換える。今回の新契約の一環として、ホンダとシボレーの両マニュファクチャラーは、2028年シーズンから「チーム・チャーター」を取得する。エンジン供給メーカーとしては初の施策となる。これによりHRC USは、2028年からのフルシーズン参戦体制の構築に向けて準備を本格化。人的育成と技術開発のさらなる強化を図る方針だ。ホンダは1994年のCART参戦以来、北米オープンホイールレースで数々の成功を収めてきた。これまでに通算298勝、ドライバーズタイトル21回、マニュファクチャラーズタイトル11回、インディアナポリス500で16勝を記録している。2025年シーズンは歴史的な一年となり、シーズン中10連勝、全17戦中12勝を挙げた。ドライバーズ、マニュファクチャラーズ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの全タイトルを獲得し、インディアナポリス500でも勝利を収めている。ホンダ・レーシング・コーポレーションUSAの社長、デビッド・ソルターズは次のように述べた。「ホンダファン、そして関係者の皆様に、NTTインディカー・シリーズへの参戦継続を発表できることを大変うれしく思います。インディカーが持つ歴史と競争精神に深い敬意を払いながら、30年以上にわたる取り組みを今後も継続できることを誇りに感じています」「本契約は、北米オープンホイールレースの最高峰の舞台において、人材と技術をさらに成長させる大きな原動力となります」「また、インディカーとFOXとのパートナーシップにより、レースの魅力は一層高まっています。インディカーの未来は非常に明るく、ホンダがその成功に重要な役割を果たせることを光栄に思います」■ ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)についてHRC USは、北米におけるホンダおよびアキュラのモータースポーツ活動を統括するレーシングカンパニーである。1993年にホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)として設立され、2024年にHRC USへ名称変更した。現在はインディカーやIMSAスポーツカー選手権をはじめ、将来のF1パワーユニット開発など、次世代のホンダ・モータースポーツ活動を担っている。2028年インディカー新レギュレーションのポイント・ダラーラ製新シャシーを導入(現行DW12は2012年導入)・2.4リッターV6ツインターボ・ハイブリッドへ移行・全メーカー共通の低電圧ハイブリッドシステムを採用・マニュファクチャラーによるチーム・チャーター取得制度を新設なお、現行のDW12シャシーは2012年に導入され、2.2リッターV6ツインターボエンジンも同時に採用された。2024年半ばからは低電圧ハイブリッド化が進められている。チーム・チャーターとは、参加チームやメーカーの出走権や条件を明文化した制度であり、取得すると毎レースへの一定台数の出走が保証されるほか、分配金などの権利が付与されるのが一般的だ。2028年に向けて、インディカーはシャシー、パワーユニット、そして参戦制度の三位一体での刷新を進める。ホンダはその中心的存在として、新時代の技術競争に挑む。
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