今年のインディ500を制したシモン・パジェノーは、キャリア初期の夢は常にF1でレースをすることだったとし、それがインディカー・シリーズでの成功に繋がったと語る。「4歳のとき、セナとプロストが戦っているのを見た。それがモータースポーツに対する僕の情熱をスパークさせた」とシモン・パジェノーは Motorsport-Magazin.comに語った。
「F1カーをテストしたいと思っている。地球上で最も先進的なマシンだからね。でも、レースをするとなるともちろん別の話だ」シモン・パジェノーは、今年のF1ハンガリーGPにルノーF1チームのゲストとして訪れた。そこで“何人かの人々に会う”ことができたが、現実的にそこには何も期待していないとシモン・パジェノーは語る。「クルマがどんなものであるかを見るために試みたいと思う。それができれば素晴らしいだろう。でも、実現させるつもりだという意味ではないよ」ジャック・ヴィヌーブやファン・パブロ・モントーヤといったインディ500の過去のウィナーは、米国のオープンホイールレースでの成功を生かしてF1に進出することができたが、シモン・パジェノーはそれは自分にはありそうにないと認める。35歳のフランス生まれのシモン・パジェノーは、マックス・フェルスタッペン、シャルル・ルクレール、ランド・ノリスといった才能のある若者がすでに台頭しているため、強いチームに入るチャンスを逃した可能性が高いことを認める。シモン・パジェノーは、数字を補うためだけにどこかに行きたくないと語る。「僕の目標は、レースとチャンピオンシップに勝つことだ」シモン・パジェノーは、2016年にインディカーでシリーズタイトルを獲得し、2017年と2019年にはランキング2位で終えている。7年間で127戦に出場して14勝を挙げており、最近では名門ペンスキーで勝利している。2006年にシモン・パジェノーは、お金がかかるヨーロッパツアーをやめるという決断を下した。それはF1に参入するチャンスとの決別を意味した。そして、アメリカにわたってチャンプカーとアメリカン・ルマンシリーズで戦うことを決めた。「それが僕の道であり、僕は成功した」とシモン・パジェノーは述べた。F1の夢はもはや彼の目には見えないかもしないが、モータースポーツでやりたいことはまだたくさんあるという。「たとえば、ル・マンに戻って、あのレースで優勝したい」とし、“自分が始めた仕事を終える”ことができれば満足できるだろうと付け加えた。だが、今のところ、シモン・パジェノーは他の場所に行くつもりはなく、今後数年間はインディカーでレースを続けたいと語る。「僕の将来は、インディカーで走っていることだとシモン・パジェノーは認める。「僕にとってそれはインディアナポリスで最も成功したドライバーであることを意味するだろう。でも、もちろん、この夢はまだ先のことだ」