世界ツーリングカー選手権(WTCC)第9戦マカオは、11月18日(土)にオープニングレースが行われた。リバースグリッドでのスタートにより、道上龍が3番手、エステバン・グエリエリが5番手、ノルベルト・ミケリスが8番手からのスタート。午後2時20分にレースが開始され、道上龍はややスタートで出遅れたが、3番手をキープしてクラッシュが多発するリスボアベントを通過した。
ノルベルト・ミケリスは6番手にポジションを上げ、エステバン・グエリエリは7番手で通過。2周目、5番手のライバルをノルベルト・ミケリス、エステバン・グエリエリがともにパスし、ポジションを上げました。道上龍はその後もストレートで速さを見せ3番手をキープし、後続のアタックを抑え込む。レース終盤の7周目、山側のポリスコーナーでノルベルト・ミケリスが壁にヒットしスピン、そこにエステバン・グエリエリが接触し、コースをふさぐ形でストップ。行き場を失った後続もストップしてレースは赤旗中断となる。その後のレースは再開されず終了となり、規定により5周終了時点の順位が最終結果となっている。道上龍は3位でフィニッシュし、WTCCで初の表彰台を獲得。ノルベルト・ミケリスが5位、エステバン・グエリエリが6位と、Honda Civic WTCCはそろって上位入賞を果たした。第9戦マカオのメインレースは、11月19日(日)午前10時45分(日本時間午前11時45分)に行われる。道上龍 (3位)「3番手スタートで、いつも以上に緊張しましたが、表彰台に立ててよかったです。もてぎからの好調さが、こういう形になったことをうれしく思います。ノルビー(ミケリス)とチームがタイトル争いをしているなかで、自分も貢献できたこともよかったです。路面のホコリなのか、こちら側はグリップが悪く、スタートでは出遅れてしまいましたが、それでもその後のスピードで3番手のポジションを守ることができました。その後は、ストレートが速いので後ろはあまり気にならなかったですが、前にはなかなか追いつけませんでした。メインレースは7番手スタートなので、またグリップの悪い側ですが、そこにも気を配り、少しでも前でフィニッシュして、チャンピオンシップに貢献したいと思います」ノルベルト・ミケリス (5位)「8番手からスタートし、追い抜きが難しいこのコースで5位になれたことは、結果としては本当によかったです。ですが、状況はかなりイライラしました。汚れた路面にステアリングを取られるミスを犯して壁に当たってしまい、残念なことに後ろはエステバン(グエリエリ)でした。結果的に、どうやっても同じだけのポイントを獲得できたので問題はありませんが、このミスとイライラは、マシンの修復が可能であれば、明日のレースで補いたと思います」エステバン・グエリエリ (6位)「6位になりましたが、クラッシュで私のマシンが大きなダメージを受けたことは本当に残念で、なんとか修復されることを期待しています。プラクティスまではよかったのですが、スタートもレースもあまりよくありませんでした。それがなぜかは調べる必要があると思います。前のミケリス選手とは、何かが起こった場合を考え余裕を持っていたのですが、あの瞬間は詰まってしまって、何もすることができませんでした」古川隆一 (Honda Civic WTCC開発プロジェクトリーダー)「道上選手の、日本人初の表彰台はとても喜ばしいことでした。3番手スタートの道上選手と5番手スタートのグエリエリ選手のスタートが若干悪かったのは、グリップがよくない側だったためだと思いますので、メインレースに向けてその対策も必要だと思っています。スタートで前に出るという目論見は崩れてしまいましたが、道上選手のレースでのペースがとてもよかったのもうれしい結果でした。ミケリス選手とグエリエリ選手のクラッシュによるダメージは、ともにエンジンは大丈夫そうですが、車体はかなりの大きなものです。2台とも確実に修復して予選結果通りのグリッドにマシンを並べるべく、全力で作業に取り掛かります。クラッシュはありましたが、今日のリザルトとしては3台でポイントを積み重ねることができました。明日のメインレースは優勝して、さらに多くのポイント獲得を狙います」
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