FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)の第8戦日本ラウンドが、ホンダのホームコースである栃木県のツインリンクもてぎで行われる。ホンダは、今大会でドライバー、マニュファクチャラーの両ランキングでトップへ浮上することを目指して戦う。ドライバーランキング2位のティアゴ・モンテイロ(Castrol Honda World Touring Car Team)が残念ながら欠場となり、首位と2ポイント差でランキング3位につける、チームメートのノルベルト・ミケリスにタイトルへの期待がかかる。
ノルベルト・ミケリスは日本ラウンドと相性がよく、WTCCでの自身初表彰台は、2010年の岡山国際サーキット、さらには2013年の鈴鹿サーキットでも勝利を挙げている。そして、昨年のツインリンクもてぎでは、オープニングレースでワークスドライバーとしての初優勝。ホンダの表彰台独占に一役買った。過去4年間、日本ラウンドで表彰台を逃したことはなく、今大会でランキング首位の座を奪うためにも、大量のポイント獲得を目指す。ティアゴ・モンテイロの代役を務めるのが、エステバン・グエリエリ。もてぎでのレースは自身初となる。32歳のアルゼンチン人ドライバーで、今季からWTCCへフル参戦を開始し、すでに2勝。インディペンデントチームのドライバーに送られるWTCCトロフィーのランキングでは、7ポイント差の首位につけている。母国ラウンドに臨む道上龍(Honda Racing Team J.A.S.)は、今大会唯一の日本人ドライバーとなる。昨年のもてぎへスポット参戦し、WTCCデビューを果たした道上は龍、この1年間でFF駆動のレーシングマシンであるCivic WTCCの習熟が進んでおり、前戦中国ラウンドでは自己ベストリザルトの9位入賞。今大会はさらなる好結果を目指す。今大会では、Civic WTCCは80㎏のハンディウエイトを背負い、選手権での最多重量を負うことになる。ノルベルト・ミケリス「これほどポイントリーダーに迫った状況というのは初めてで、こんなにエキサイティングな中でシーズン終盤を迎えるのは、素晴らしい気分です。日本では、優勝、表彰台、ポールポジションと常にいい結果を残してきたので、また戻ってこられてうれしいです。もてぎはHondaのホームサーキットですし、昨年はワークスドライバーとして初めて優勝することができましたから、いい思い出となっていますが、今大会では大量のポイントを獲得して、選手権で首位に立つことが目標です。ティアゴが復帰できなかったのは本当に残念ですが、彼のため、チームのために全力を尽くします」エステバン・グエリエリ「ティアゴが今大会に参戦できないと聞いて、とても残念に思いました。ただ、私にとってはもてぎでHondaの一員に加わり、さらにはWTCCで初めてワークスマシンを駆る機会を得られて、本当にわくわくしています。Hondaへの移籍を可能にしてくださったすべての方に感謝しています。もてぎを走るのも、Civic WTCCをドライブするのも初めてなので、学ばなければならないことが多いことは分かっています。それでも、Hondaのマニュファクチャラータイトルと、ノルビー(ミケリス)のチャンピオン獲得に貢献できる自信はあります」道上龍「ここ数戦はとてもいい流れできていて、アルゼンチンでは予選ベストグリッド、中国ではレースで自己ベストリザルトを獲得できました。ドライビングと、チームとの取り組み方の双方で進歩していると感じています。この流れで、ホームであり、昨年WTCCデビューを果たしたもてぎへ戻ってくることができました。私は、キャリアの多くを日本のレースで戦っており、日本のファンの情熱的な応援が大好きです。チーム一丸となって挑み、Hondaファンが誇りに思ってくれるような戦いができればと思います。目標は、自己ベストリザルトの更新と、Hondaのマニュファクチャラーランキングでのリードを広げることです」
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