MotoGP 第14戦 アラゴンGPが、9月23日(金)〜25日(日)の3日間、スペインのモーターランド・アラゴンで開催される。このサーキットは、バルセロナとバレンシアからそれぞれ約200km離れたアルカニスの郊外にある。スペインGP、カタルニアGP、バレンシアGPに続くスペイン4カ所目のグランプリとして2010年にスタートし、今年で7度目の開催となる。
モーターランド・アラゴンは一周5.078km。マレーシアのセパン・サーキットやトルコのイスタンブール・パーク・サーキットなどを手がけたドイツ人デザイナーのヘルマン・ティルケが設計した。ティルケがデザインしたサーキットは、自然の地形を利用したアップダウンと、バリエーションに富んだコーナーが連続し、リズム感あふれるレイアウトが特徴。モーターランド・アラゴンは、こうした特徴に加え、2本の長いストレートを組み合わせたレイアウトになっており、パッシングポイントが多いため、選手たちから高い評価を得ている。11年には、当時Repsol Honda Teamに所属していたケーシー・ストーナーが、このサーキットでチームのMotoGP通算100勝目を達成した。さらに、12年にダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、13年はマルク・マルケス(Repsol Honda Team)と、Repsol Honda Teamが3年連続で優勝した。14年は、ドライコンディションからウエットコンディションへと変化する“フラッグ・トゥ・フラッグ”のレースとなり、マルケスとペドロサが優勝争いを繰り広げたが、ウエットコンディションの中で両選手ともに転倒。再スタートしたが、マルケスが13位、ペドロサは14位という結果だった。昨年は、ペドロサが2位で表彰台に立ったが、マルケスは転倒リタイア。Repsol Honda Teamにとって今年は、3年ぶりの優勝を目指す戦いとなる。前戦サンマリノGPでは、ペドロサが今季初優勝を達成した。この数戦、調子を上げているペドロサだが、それを見事リザルトで証明した。勢いに乗るペドロサは、12年以来、4年ぶり2度目の大会制覇を目指す。今年は新しいレギュレーションの中で、RC213Vのセットアップに苦戦したが、第4戦スペインGPでは4位、第7戦カタルニアGPでは3位表彰台と、ホームグランプリでは、厳しい状況の中でファンの期待に応えてきた。上り調子で迎える今大会は、シーズン2勝目に挑む。13戦を終えて総合首位につけるマルケスは、後半戦に入って、不安定な天候とタイヤの選択が決まらず表彰台に立てないレースが続いている。第10戦オーストリアGPでは5位、第11戦チェコGPでは今季5度目のポールポジションから3位表彰台に立ったが、第12戦イギリスGP、第13戦サンマリノGPでは連続4位と表彰台を逃した。フリー走行、予選の走りを決勝につなげられず、フラストレーションのたまるレースが続いているが、得意とするアラゴンで3年ぶりの大会制覇と今季4勝目を目指し、総合2位以下との差を広げる意気込みだ。シーズン中盤戦に入って調子を上げているカル・クラッチロー(LCR Honda MotoGP)が、2戦ぶり今季4度目の表彰台を目指す。シーズン前半戦は、フリー走行、予選の走りを結果につなげられないレースが続いていた。しかし、第9戦ドイツGPで2位になり、第11戦チェコGPで念願の初優勝を達成、第12戦イギリスGPで2位表彰台とRC213Vのパフォーマンスと、クラッチロー自身の本来の力を発揮することになった。前戦サンマリノGPは表彰台争いに加われず9位フィニッシュ(レース終了後、上位選手のペナルティーにより8位繰り上げ)だったが、得意とするアラゴンGPに闘志を燃やしている。ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ホームグランプリに闘志をかきたてている。MotoGPのデビューシーズンである今年は、13戦を終えて総合20位。第2戦アルゼンチンGPに自身最高位となる9位になるなど、8度のポイント獲得を果たした。思うような結果は残せていませんが、今大会はベストリザルトを目指す。後半戦のスタートとなった第10戦オーストリアGPで背中と右手首を負傷したジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、今大会を欠場する。ミラーは、第10戦オーストリアGPと第11戦チェコGPを欠場し、第12戦イギリスGPに復帰した。第13戦サンマリノGPも出場したが、完治していない右手首が悪化したことから決勝をキャンセルした。第15戦日本GPからの3連戦での復帰を目指し、欠場すr。代役として、06年のMotoGPチャンピオンで現在スーパーバイク世界選手権にHonda World Superbike Teamから参戦中のニッキー・ヘイデンが出場する。マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)「アラゴンはミサノより好きなコースです。自分のライディングスタイルにも合うと思います。今年はレースごとに、いろいろ変化があり、予測できないことが多いです。今大会も、いい週末になるかどうか始まってみなければわかりません。とにかく、そのとき、そのときの状況に合わせてレースに挑めるようにしたいです。もちろん、地元の観客とファンクラブの前で表彰台争いをしたいと思います」ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合4位)「いいモードでアラゴンに到着します。ここ数戦は順調でミサノでは完ぺきなレースができ、すばらしい結果を残せました。今年の戦いは厳しく、接戦になることが多いので、引き続き地に足をつけて取り組んでいかなければなりません。今大会も、ここ最近取り組んでいるベースのセットアップに集中し、さらに積み上げていきたいです。そしてトップグループで戦えるペースをキープできるようにしたいです。ファンクラブのみんなが来てくれるので、ベストを尽くし、いいパフォーマンスを見てもらえるようにがんばります」カル・クラッチロー(MotoGP 総合8位)「アラゴンでは、何回かいいリザルトを残してきました。好きなサーキットです。今年もまたいい成績を残せるようにがんばります。サンマリノGPでは、汗止めに問題があって苦労しました。それがなければ0.4秒は速く走れたはずで、5位でフィニッシュできたと思います。ミサノでは、セットアップが進んだし、ウイリーの問題に関しては、昨年よりよかったと思います。今週のアラゴンGPでは、その成果を結果につなげたいです」ティト・ラバト(MotoGP 総合20位)「ミサノでは、結果には反映されませんでしたが、また少し前進できました。次はホームグランプリのアラゴンです。アラゴンは好きなサーキットの一つで、過去にいい結果を楽しんできました。でも、MotoGPマシンで走るのは初めてなので、プラクティスセッションから全力で取り組みます。モチ...
全文を読む