ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアである折原伸太郎が、2026年F1第4戦マイアミGPを前にアストンマーティンの現状と今週末に向けた見通しについて言及した。2026年F1第4戦マイアミGPは、アメリカ・フロリダ州マイアミのマイアミ・インターナショナル・オートドロームで現地時間5月1日(金)に開幕する。初日はフリー走行1とスプリント予選、2日(土)にスプリント決勝と公式予選、3日(日)に決勝レースが行われる。
振動問題と信頼性の課題に苦しむAMR26は、ここまでの開幕4戦で中国GPのスプリントを含めて完走はわずか1回にとどまっている。日本GP以降の約4週間、ホンダとアストンマーティンは問題解決に向けて開発を進めてきたが、折原はマイアミGPで即座にパフォーマンス向上が表れる可能性については慎重な姿勢を示した。振動低減に向けた対策は強化されているものの、短期的に目に見える改善が現れる可能性は高くないとの見方だ。約4週間の開発で進展も“即効性なし”の現実折原は、日本GP後のインターバルについて、開発面では一定の前進があったと説明する。「日本GP以降、レースのない長いインターバルとなりましたが、その約4週間は非常に充実した時間になりました。日本とイギリスで、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームと緊密に連携しながら多くの作業を進めてきました。」「日本GPでは、我々の取り組みが正しい方向に進んでいると確認でき、今後も前進し続けるための大きなモチベーションとなりました。」さらに、実機を用いた検証として、鈴鹿で走行したAMR26の1台をさくらの施設に残し、振動低減と信頼性向上に向けた静的テストを実施した。「その後、鈴鹿でレースを走行したAMR26のうち1台を初めてSakuraに残し、振動の低減と信頼性の向上を目的に、静的テストを行い、一定の進歩が見られました。」「これにより、マイアミおよび今後のシーズンに向けて追加の対策を投入できる見込みです。ただし、この進展がパワーユニットのパフォーマンスに目に見える形で影響することはないため、ここでの大きな飛躍は期待しないほうが現実的です。」低速コーナー主体のマイアミが突きつける課題マイアミ・インターナショナル・オートドロームは、2026年シーズンの中でも特徴的なレイアウトを持つサーキットのひとつだ。「マイアミは、2026年カレンダーの中で、初めて低速コーナーが多く登場するサーキットです。2つの長い全開区間と、複数の低速コーナーを併せ持つユニークなレイアウトで、マシンセッティングの最適解を見つけるうえで非常に興味深いコースです。」特に重要となるのが、低速域でのドライバビリティとエネルギーマネジメントだ。「PUの観点では、低速区間でのドライバビリティが重要になるため、このセクターにおけるエネルギーマネジメントの最適化が、パフォーマンス最大化の大きな鍵となります。また、この区間でのエネルギーロスをいかに削減するかも重要なポイントです。」高温条件とスプリント週末が試す総合力さらに、マイアミは今季初の高温条件でのレース週末となる。「加えて、マイアミは今シーズン最初の高温条件での週末でもあります。新レギュレーションの下でPUの温度を適切に管理することも不可欠です。」加えて、スプリントフォーマットによる準備時間の制約も大きな要素となる。「今週はスプリントレースも実施されるため、フリー走行は90分間のFP1のみです。限られた時間で、スプリント予選に向けて新レギュレーション下におけるすべてのデータ設定を最適化し、かつ最適な冷却仕様を決定する必要があるため、FP1はより中身の濃いセッションになると考えています。」限られた走行時間、低速主体のコース特性、そして高温環境という複数の要素が重なるマイアミGPは、単なる第4戦にとどまらず、各チームの総合力が問われる週末となる。
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