ホンダは、元アルピーヌF1代表マルチン・ブドコウスキーが最近広めた「ホンダの2026年型パワーユニットが遅れている」との噂を明確に否定した。両者は、2026年に向けた公式バルセロナテストに全面的に参加することを確認している。ホンダの渡辺康治CEOは、開発状況について「完全なパワーユニットはすでにAMR26に搭載されており、実走確認段階に入っています。すべてが順調に進めば、この仕様を量産段階に持ち込む予定です」と語った。
また、フェルナンド・アロンソも遅延説を一蹴し、1月に予定されているテストに向けて、すでにシート合わせの日程や渡航手配が組まれていることを明かしている。こうした公式コメントにより、アストンマーティン=ホンダの2026年プロジェクトが計画通り進行していることが改めて強調された形だ。2026年に向けた安心材料となった“エンジンサウンド”公開このタイミングでホンダは、2026年からアストンマーティンのF1マシンを駆動する次世代パワーユニットのエンジンサウンドも公開した。1.6リッターV6ターボのテストベンチ音声を短いクリップとして投稿し、アストンマーティンも公式SNSでこれを共有している。映像は一切なく、音だけの公開だったが、その反応は極めて大きかった。回転数の上昇とともに鋭い咆哮が響き、素早いシフトダウンでは攻撃的なブリッピングとバブル音が重なる。機械的で切迫感のあるサウンドは、「2026年でもF1らしさは失われない」というメッセージを強く印象づけた。アストンマーティンのインスタグラムでは、数時間で20万件以上の「いいね」と2000件を超えるコメントが集まり、ファンからは安堵や興奮の声が相次いだ。電動化時代でも“音”は健在というメッセージ2026年からF1は電動比率を大きく高めた新パワーユニット規則へ移行する。そのため、エンジンサウンドが抑えられるのではないかという懸念が以前から広がっていた。ホンダの今回の音声公開は、そうした不安を和らげるものとなった。技術的な数値や設計の詳細は一切明かされなかったが、「音」そのものが、開発が順調であることと同時に、F1のキャラクターが継続されることを示している。2026年からアストンマーティンはホンダのワークスパートナーとして新時代を迎える。レッドブルとの成功の歴史を経て始まる次の章に向け、少なくとも現時点では、開発の遅れを示す兆候は見られない。You heard it here first. Our soundtrack for 2026#F1 pic.twitter.com/W44ddc63dM— Honda Racing F1 (@HondaRacingF1) December 12, 2025