2021年 第20戦 カタールGPが、F1初開催となるロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕。初日のフリー走行は、両セッションでレッドブル・レーシング・ホンダ、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのドライバーがトップ3入りを果たすなど、上々の内容で終えた。
今大会はスタート時間が夕方に設定されたトワイライトレースのため、日中に行われたFP1は予選・決勝で予想されるコンディションとは異なるが、初めてのサーキットだけに、各チームとも習熟に努めて精力的に走行。トラックリミット違反も多発するなど、コース特性を探る様子が見て取れた。マックス・フェルスタッペンは、FP1でトップタイムをマーク。約0.4秒差の2番手にピエール・ガスリーが続いた。角田裕毅も好調な走りを見せて5番手となり、セルジオ・ペレスが8番手に入り、Hondaパワーユニット勢は全車がトップ10以内につける決勝のスタート時間と同時刻に開始したFP2でも、Hondaパワーユニット勢の調子は変わらず、ガスリーがトップから約0.2秒差の2番手、その約0.1秒差の3番手にフェルスタッペンという順位に。角田とペレスも7、8番手でセッションを終え、全車がトップ8以内となりました。この日収集した膨大なデータを明日のFP3に向けて解析し、予選・決勝に向けたパワーユニットの運用を最適化していく。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日のカタールGP初日では、FP1が日中に、FP2はレース開始時間に合わせた夕刻17時から行われました。ほかの砂漠地帯でのレースと同様に、外気や路面の温度が、特に日没後に大きく変化するため、明日の予選、そしてレースに向けて、路面温度の状況が近いFP2のデータが重要となります。今日が初走行となったロサイル・インターナショナル・サーキットで、両チームは多くの周回を重ねて車体・PUともにセットアップの煮詰めを進めました。ただ、パフォーマンスアップのためにまだまだやることがたくさんあります。本日収集した多くのデータを解析し、予選、またレースに向けて最適化を進めて臨みます」ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)「とてもいい初日となり、今季ここまでで最高と言えるかもしれません。マシンの中にいると、それほど楽には感じませんでしたが、ラップタイムは本当にいいと思います。バランスの面は明日さらに改善できると思うので、今夜引き続き取り組んでいきます。僕らの目標は、もちろんできるだけ上位のグリッドを獲得することですが、現実的に考えても現段階ではとても競争力があるはずなので、予選では再びマクラーレンやフェラーリとポジションをあらそうことができればと思います」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)「今日はドライビングを思いきり楽しみました。とても面白いコースだと思います。FP2がこのコースで初めて夕方の走行だったので、マシンがどんな反応をするか確認することが重要でした。僕にとってはミディアムタイヤとソフトタイヤでかなり大きな変化があり、ソフトタイヤはあまりよくありませんでしたが、初めて走る場所なので、理解しなければならないことが多くあります。レースで他のマシンと走るときにどうなるかを語るのは難しいですが、一周を通じて見ればいいはずです。ここから今週末がどうなるか見ていきますし、すべてが初めてなので、確認すべき点がたくさんあります」角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)「今日はいい走行ができ、マシンはかなり力強いと思います。予選とレースに向けて、いくつか異なるセットアップを試しながら貴重なデータを収集しました。初めてのサーキットなので走行を重ねることが重要になります。マシンはミディアムタイヤでのパフォーマンスがよかったのですが、ソフトでは少し苦戦したので、今夜はその部分の改善に取り組みます。全体的にはいい一日となり、肝心なところで上手くまとめきることができました。ここではオーバーテイクがかなり難しそうなので、レースに向けてはいいスタート位置を確保することが大切です。日曜のポイント獲得に向けて、いいポジションに行けるはずです」セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)「若い頃にこのコースをドライブしたことがありますが、その記憶はここに来てからだんだん思い出してきた程度なので、周りと比べてアドバンテージになっているとは思いません。今日はいいスタートを切ることができたと思いますが、セッション中にいくつかの変更を行ったので、それを確認する必要があります。特にソフトタイヤでの状態を見ていきます。他との差はごくわずかで、明日の予選では僕らが強さを発揮できればと思います。ここはとても面白い場所で、昼と夜で全く異なります。簡単なコースではなく、明日は風向きも変わると予想されているので、何が起きるか興味深いです。今夜やるべきことが残っていますし、マシンバランスにも完全に満足していないので、明朝までに修正点を確認していきます。次にあるレースと同時刻のセッションは予選なので、今日のFP2を最大限分析して、前進できるようにプッシュしていきます」
全文を読む