ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年 F1フランスGPの決勝レースを振り返った。F1フランスGPの決勝は劇的な展開となり、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンが優勝、セルジオ・ペレスが3位に入り、チームにとっては今季初のダブル表彰台を獲得。この勝利で、ホンダF1のパワーユニットは1991年以来の3連勝を果たした。
レッドブル・レーシング・ホンダは、2人のドライバーが合わせて41ポイントを獲得し、コンストラクターズチャンピオンシップでメルセデスに37ポイント差をつけてリードを守っている。ピエール・ガスリーが7位入賞を果たしたスクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、コンストラクターズランキング5位を守り、4位のフェラーリとの差を6ポイント詰めて今大会を終えた。「今日のフランスGP決勝は、レッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手が優勝、ペレス選手が3位表彰台と、レッドブル・レーシング・ホンダとして2人のドライバーが表彰台に上がるとともに、モナコ、アゼルバイジャンに続く3連勝を飾ることができました」と田辺豊治はコメント。「ポールポジションからスタートしたフェルスタッペン選手は、一度は2番手に下がったものの、メルセデスと異なる戦略を採り、ラスト2周でハミルトン選手を逆転。見事なパフォーマンスで優勝を獲得しました」「終始4番手を走行していたペレス選手も、先行する3台との間隔を上手く見計らいながらレースを組み立てて、終盤ボッタス選手を抜いて3位フィニッシュ。マシンのパフォーマンス、ドライバーの腕、チームの戦略などすべてが上手く噛み合い、本当に素晴らしいレースになりました」「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手も粘り強い走りを続けて7位、5戦連続で入賞を果たし、安定した力を見せています」「Q1でのクラッシュから、車体側のパーツを交換したためにピットレーンスタートとなった角田選手は最後尾からいくつものオーバーテイクを見せて13番手と、昨日の予選から巻き返しを見せてくれました」「今週末のパフォーマンス状況から予想されていた通りに、非常なタフなレース展開になりましたが、それぞれがきっちりとやるべきことを果たし、このような結果を得られたことはこの先シーズンを闘う上で大きな励みになります」「またすぐにレースがやってきます、オーストリアでの2連戦に向けてこの勢いを維持していきたいと思います」次戦は、1週間後のF1シュタイアーマルクGP。その翌週のF1オーストリアGPまで、レッドブル・リンクでの2連戦となる。