ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、F1ロシアGPの決勝後の記者会見でレースを振り返った。F1ロシアGPでは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2位表彰台を獲得。ダニール・クビアトが8位、ピエール・ガスリーが9位、アレクサンダー・アルボンが10位でレースを終え、ホンダF1のパワーユニットを搭載するマシン4台全車がポイントを獲得した。
ホンダのF1エンジンとしては、2019年のモナコGP以来の全車ポイント獲得。また、マックス・フェルスタッペンの表彰台登壇で、2015年のF1復帰以来の表彰台獲得回数が第三期F1活動の19回を超え、20回となった。「今日は4台完走、4台入賞という目標を一つクリアすることができました」と田辺豊治はコメント。「ここのところ、パワーユニットに起因するリタイア、特にマックス選手は2戦連続、それにもちょっと絡んだガスリー選手の接触リタイアもあり、なかなか難しい状況でした。今日は4台完走ということで、非常によかったと思っています」「4台入賞と言っても、マックス選手はハミルトン選手のペナルティもありました。ですが、スタートダッシュいうところでドライバーのコメントにもありますが、ダーティ側の路面だったので、なかなか蹴り出しがうまくいかず、スタート直後は3位に落ちてしまいました。ですが、その後、確実にポジションキープして2位獲得しました」「アルボン選手はギアボックストラブルによるペナルティで15番手からのスタートとなり、トラフィックでかなり苦労をしましたが、何とかポイント圏内に漕ぎつけたというところでした」「アルファタウリの2台もレース中に力強い走りを見せてました。クビアト選手は母国ということで8番手はよかったと思います。ガスリー選手も続いて9番手でした」「4台入賞と言っても、2、8、9、10ですし、本当はもうちょっとばらけて10位以内に入ってくれるのが望ましいんですけどね。これから4台完走、4台入賞というなかでもさらによい形でのレースポジション終了というのを目指して、両チームとさらなるパフォーマンスアップを図っていきたいと考えています」次戦はニュルブルクリンクで開催されるF1アイフェルGPとなる。「気温が低そうなので、エアロの影響も含めてトータルのパフォーマンスとしてどうなるか行ってみないと分からないです。ハイブリッドで初のレースになるということを含め、予想をするのは非常に難しいと思っています」と田辺豊治は語る。「我々としては、他に対しての予想はなんとも言えませんので、今自分たちの持っているPU、チームは自分たちのクルマをどうやって使っていくかをしっかりシミュレーションし、検討して向かうことになります」