ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史が、ホンダのモータースポーツ活動についての現在の状況について語った。新型コロナウイルスの世界的な大流行によって2020年のF1世界選手権は開幕から9戦の延期・中止が決定。今後に予定されているグランプリもそれに続くと見られている。
レッドブル・ホンダF1は、開幕戦に照準を合わせていた。これまでスタートダッシュに失敗していたレッドブルは、他のどのチームよりも早くに新車RB16のシェイクダウンを実施。F1プレシーズンテストでも入念な走り込みを行って、開幕戦でベストな状態になるようマシンを仕上げてきた。昨年シーズン後半にメルセデスと対等な戦いをみせて3勝を挙げたレッドブル・ホンダF1は、序盤戦のスタートダッシュにかけていた。山本雅史も、今シーズンには大きな期待を寄せていたと語る。「5年間F1を見てきて、今年のテストが一番充実していたのは正直なところです」と山本雅史は語った。「モータースポーツファァン、ホンダを応援してくれるファンの皆様にチャンピオンシップに加わっていくということを見せつけたいと思っていました。正直、残念ではありますが、世界的なこのような状況でモータースポーツをやるというのは、難しいかなというのが正直な意見です」「今、刻々と色んな状況が変わっていく中で、一方ではリーマンショック以上にビジネスに影響が出るといわれる話が出ています。今、本田技研としてはビジネスに集中しており、モータースポーツはまず会社があってのことなので、在宅で将来どういうことになっても対応できるように考えを整理しているところです」現在、F1チームは5週間のファクトリー閉鎖期間に入っている。レッドブル・レーシングもサーバーを落として完全にシャットダウンしているという。また、これまで除外されていたエンジンメーカーも5週間のファクトリー閉鎖が義務付けられた。「ホンダのミルトンキーンズは、3月27日から約5週間シャットダウンしています。5週間開発をしてはいけないというルールが決まっているので、そこをきっちり守って、なおかつ今年に立てていた計画を粛々とやっていくということですね」と山本雅史は語る。「HRD Sakuraは今も通常通り稼働しています。ゴールデンウィークやお盆を利用して5週間分の休みを取ろうと調整しています。』「一日も早く、モータースポーツだけではなく、スポーツ全体が復活することを祈りたい。開幕を迎えれば、ホンダ、アルファタウリ、レッドブルを応援していただければと思いますので、それまで皆さん。コロナ対策をして待っていただければと思います」
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