2019年のF1世界選手権 第19戦 アメリカGPが初日を迎えた。バンピーな路面と低い気温というコンディションの中、ホンダのF1パワーユニット勢は好調な滑り出しとなった。ウインターテスト時のような気温に加え、路面のバンプがドライバーを苦しめるが、レッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンがFP1でトップタイム、アレクサンダー・アルボンが約0.25秒差で3番手と、力強い走りを見せる。
トロロッソ・ホンダも好調で、ピエール・ガスリーがFP1で4番手。2020年向けのピレリタイヤを試したダニール・クビアトがトップ10まで0.002秒差の11番手となった。午後のFP2でも、マックス・フェルスタッペンがトップと約0.3秒差の3番手。アレクサンダー・アルボンが6番手、さらにピエール・ガスリーがそこから0.075秒差の7番手と好走。ダニール・クビアトはターン17でのスピンがあったものの、12番手でセッションを終えた。このFP2は、トップ3を上位3チームで分け合う結果となり、混戦の様相を呈して初日が終わった。ホンダF1は「土曜の予選で好結果を手にすべく、本日収集したデータと路面コンディションの影響を解析していきます」としている。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日は朝方に氷点下まで気温が下がり、まるでウインターテストに来ているかのような寒いコンディションでした。したがって、ガレージにいるメンバーにとっては非常にタフな環境下での仕事になりました。一方で、PU側の観点では気温が高すぎる場合よりも低い場合の方が対応が容易ですので、大きな問題なく対応ができています。それ以外の部分でも4台ともに順調で、通常の金曜と同様のプログラムを消化しました。明日に向けては若干外気温が上がる予報ですので、それに向けて冷却面やその他のPUのセッティングについての最適化を進めたいと思います」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「いい一日でしたし、ショートランでのペースはとてもよかったです。ルイス(ハミルトン)は、最速タイムを出したラップでトウ(スリップストリーム)を使っていたので、タイムは実力を反映したものではなく、実際の差はもっと近いかもしれません。ロングランでは少し差をあけられてしまったので、まだ完全に満足しているわけではありませんが、今夜データを見返してみます。コースは年々バンプが増えており、ブレーキングエリアにあまり多くないのは幸いですが、来年に向けては対策が必要かもしれません。僕はストリートサーキットでのバンプをそれほど気にしないのですが、ここではいくつかひどい箇所やマシンがジャンプしてしまうような所などに出くわし、タイヤがきちんと接地しない場面もあります。このコースはタイヤにもとても厳しいので、この状況できちんとコントロールできれば、かなりいい結果が見込めると思います」アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)「このコースでの初走行を楽しむことができました。とても面白かったです。コース幅が広いので、どのラインを走るのかを把握する必要がありました。また、路面にはバンプが多かったものの、実際に感じるよりもTV映像のほうがひどく見えていたように思いますし、僕らのマシンは割といい感じでクリアできていました。マシンはいい挙動を示しているので、バンプをどれだけ避けられるかというところがポイントになると思います。FP1はそこそこによかったですし、FP2もまずまずでしたが、まだ向上できると思います。僕のベストタイムはトラックリミット違反によって取り消され、他のラップタイムも悪くはないものの、いくつかミスをしていたので、まだ僕のドライビングの伸びしろはありますし、タイヤの性能ももっと引き出せるはずです。特にセクター1と低速コーナーの攻め方に課題があると感じていますが、初コースでの初日ですから、こうしたことは珍しくありません」ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)「4番手と7番手で終わることができて、とてもいい一日でした。マシンの感触が本当によくて、FP1からFP2にかけて行ったセットアップの方向性もいいと思います。望んでいたレベルにマシンを持っていけたので、満足しています。明日はややコンディションが変わるはずなので、適切な変更を施して、予選、決勝でも今日と同じようなパフォーマンスを発揮し、同じくらいのポジションにいなければなりません。このコースは最高速が高く、高速コーナーも多いので気に入っていて、ドライビングは本当に楽しいです」ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)「いつも通り予定していたプログラムを行い、望んでいたラップ数を走行することができました。いくつかのコーナーでまだ改善できるので、まだ向上が見込めるはずです」
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