F1イタリアGPの予選は、レッドブル・レーシングとトロロッソ・ホンダにとって難しいセッションとなった中、レッドブル・レーシングのアレクサンダー・アルボンがホンダF1エンジン勢では最上位となるグリッドポジションを獲得した。マックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリーはスペック4のPU投入によるペナルティーで、後方グリッドからのスタートが決まっていた。
マックス・フェルスタッペンはQ1でレッドフラッグに走行を阻まれ、さらにその後の走行で縁石の上に乗り上げた際、タイヤが激しく空転し、エンジン回転が上がりプロテクションモードに入ったため、FIAのトルク監視システムが介入し、パワーを落とすことになった。トロロッソ・ホンダの両ドライバーはQ2まで進出。ダニール・クビアトがガスリーの後方に入ってスリップストリームを使ったが、トラフィックがクビアトの行く手を阻み13番手に終わった。ガスリーは15番手だった。アルボンはQ3まで進出。1回目のアタック中に赤旗中断でタイムを記録できず、2回目のアタックは多くのマシンが先頭での走行を嫌がる中で、スタート前に時間切れとなった。アルボンはタイムを記録することができずに8番グリッドとなった。田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「ここモンツァでは例年のこととなっていますが、今年の予選も非常に僅差での戦いになりました。Red Bull Toro Rosso Hondaのクビアト選手は、Q2の途中までタイムを更新していましたが、クリーンなアタックができずQ2敗退という結果になりました。Aston Martin Red Bull Racingのアルボン選手は、Q3まで進出したものの、1回目のアタックは赤旗の影響でタイムを記録できず、また、2回目のアタックは時間切れでタイムアタックに入ることができなかったため、残念ながら明日は8番グリッドからのスタートとなりました。Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手については予選Q1のアタック中、縁石の上に乗り上げた際、タイヤが激しく空転し、エンジン回転が上がりプロテクションモードに入ったため、FIAのトルク監視システムが介入しました。その結果、走行中にパワーを落とすことになりました。フェルスタッペン選手とRed Bull Toro Rosso Hondaのガスリー選手については、スペック4投入によるペナルティーにより、予選を戦う前から後方からのスタートが確定していましたが、明日はオーバーテイクが可能なここモンツァで、4台のマシンが力強いレースを展開してくれることを期待しています」ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)「ポジティブな土曜日でした。ペナルティーを受けることが決まっていたので、午前中はロングランを行い、燃料が多い状態での走りを確認しました。予選ではマシンの状態を確認しましたが、マシンのフィーリングはよく、9番手タイムを記録できました。決勝では後方からスタートすることが決まっていたので、Q2はQ1で使ったタイヤを再び履いて数周走りました。レースウイークをとおしてマシンの状態がよく、いいペースで走れているので、ペナルティーはあるものの、決勝でいい結果を出せると思っています」ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)「残念ながら今日は自分たちのペースで走れませんでした。Q2の最後のアタックで数台のマシンに行く手を阻まれてしまいました。前方のマシンのミスなどがあり、多くの周回でトラフィックに捕まってしまいました。それがなければQ3に進出できていたので残念です。いつもと違うことに挑戦し、それがうまくいきませんでしたが、今後に向けたいい勉強になりました。簡単ではありませんが、明日はポイント獲得を目指してがんばります。昨日はいいペースで走れていましたし、パッケージは競争力があります。しっかりと準備をしてスパのようなレースをすれば、いい結果を出せると思います」アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)「まだマシンをどうやったら速くできるか学んでいるところですが、それでもQ3の1回目のアタックのではいい手応えを感じました。Q3では4~5番手を狙っていましたが、赤旗によりアタックを中断しなければなりませんでした。そのため2回目のアタックで確実にいいタイムを記録することが最優先でしたが、一方で1度目のアタックでタイムを記録できたほかのマシンは、インラップをスローに走る余裕がある状況でした。どのマシンもスリップストリームを得たいと考え、先頭を走行したくなかったので、トラックに出るのが非常に遅かったです。それなりのドラッグがある状態なのでスリップストリームを得て走れば、0.2~0.3秒タイムを縮めることができます。時間内にスタートするために前のマシンをオーバーテイクしましたが、みんなストレート上をタイヤを暖めながら走行していたので、非常に低速で走る形になりました。ターン4でこれは間に合わないと気付きましたが、ほかのマシンも同様で、ラップの終わり近くではほぼ全力でプッシュしている状況でした。2回目のトライでもっとリスクをとらずに走るべきでしたが、一方で、トップ5のポジションを狙って走っている状況でもありました。いいグリッドを得られていれば明日のレースが楽になったはずなのでフラストレーションがたまる結果でしたが、昨日のロングランはペースはよかったですし、明日はじゅうぶんに戦えると思っています」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)「今日の予選は予定どおりに進めることができませんでした。ペナルティーによる後方からのスタートが決まっていたので、Q1では1周だけ走行して、自分たちの競争力を確認したいと思っていました。しかし、ターン2でパワーロスを感じたため、そのラップでのアタックをやめました。ただ、ここまで今年はレース中のトラブルはないですし、今回の件は特に明日に向けた不安要素になるとは感じていません。それに、今回投入したアップデートはFP3の結果からもわかるとおりパフォーマンス面で機能していると感じています。ただ、強力なマシンが前にいますし、明日はドライになった場合はトップ集団は最初の数周で逃げて行ってしまうため、厳しいレースになると考えています。ここはコーナーが少ないサーキットですし、競争力はかなり拮抗しているので、差を縮めるのは難しいと思います。しかし、雨になった場合にはタイム差は大きくなるので、ポジションを上げていくことは可能だと考えています。雨になればいいのですが、ドライでもマシンはいい状態なので、楽しくなると思っていますし...
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