ホンダは、F1パワーユニットには今年の冬に作業していくための安定したベースラインがあることで、2018年には信頼性を大幅に改善できると自信を見せている。ホンダは、マクラーレンとの3年間にわたって、他のパワーユニットメーカーとのギャップを縮めることに取り組むなかで信頼性問題に苦しんできた。
今年、ホンダはF1パワーユニットのコンセプトを一新したが、プレシーズンから信頼性問題が多発。先週末に鈴鹿サーキットでF1日本グランプリでもフェルナンド・アロンソがパワーユニット交換により35グリッド降格ペナルティを科せられた。ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、レース週末のペナルティは“恥ずかしい”ことだと述べたが、来年は現在のパワーユニットコンセプトを継続することで、信頼性面ではっきりとした前進を果たせると考えている。「今年、最大の問題はスタートからベースとなるパワーユニットを固めることができなかったことでした」と長谷川祐介は RACER にコメント。「そのため、常に開発し、アップデートしていく必要がありましたし、信頼性やパフォーマンスを固める前にグランプリでアップデートを導入しなければなりませんでした」「来年に関して、もちろん、まだ固まってはいませんが、少なくとも現在のエンジンのベースラインがあるので、少なくともこのエンジンを使用して、バックグラウンドで開発を循環させていくことができます。そして、信頼性とパフォーマンスを固め次第、すぐにそれをグランプリに導入することができるようになります」「それにより、アップグレードを導入する前にパフォーマンスと信頼性を検討する余地が増えることになります」ホンダは、今シーズン限りでマクラーレンとのパートナーシップを解消して、2018年からはトロ・ロッソにパワーユニットを供給することになったことで、長谷川祐介はこれまでとはアプローチを変えて、マクラーレン・ホンダとして出来る限り多くのポイントを獲得するためにペナルティを避けることに重点を置いてると述べていた。F1日本グランプリでのパフォーマンスを振り返り、長谷川祐介は、フェルナンド・アロンソのグリッド降格ペナルティによって、マクラーレン・ホンダはポイント獲得のチャンスを犠牲にしたと認める。「鈴鹿でクルマは良いペースを示していました。我々はウィリアムズ、ハース、ルノーよりも速かったと思っています。なので、良いスタートができれば、ポイントを獲得できるパフォーマンスはあったと考えています」ハースは、F1日本グランプリでダブル入賞を達成したことでルノーを1ポイント上回ってコンストラクターズ選手権7位に浮上。現在、マクラーレン・ホンダはルノーから19ポイント差の9位につけている。