マクラーレンとの関係が悪化しているホンダは、F1から救済措置を受け入れる必要があると認めた。F1の競技責任者を務めるロス・ブラウンは、2015年にF1に復帰して以降、苦しい状況が続いているホンダに対して、F1自体が救済に乗り出す可能性を示唆していた。「将来、改善するための彼らの努力をサポートするために何かできるのであれば我々はそれをしていく」とロス・ブラウンは BBC に述べていた。
ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、同社にとってF1からのそのような救済措置が必要かもしれないと認めた。「彼は要請があれば、喜んでホンダをサポートすると言ってくれました」と長谷川祐介は AS にコメント。「我々は彼にサポートを求めなければなりません。そのようなオファーに心から感謝しています」「我々は彼との会話を継続していきます。彼は我々をサポートしてくれると確信しています」ロス・ブラウンからホンダにF1に残って欲しいとの要請があったかと質問された長谷川祐介は「彼はそのことについてはコメントしていませんでした。ですが、当然、彼はホンダに残って欲しいと考えていると感じています。彼が我々にサポートをオファーしてくれたのはそれが理由だと思っています」と答えた。ホンダの不甲斐ないF1プロジェクトに関しては、日本のファンからも批判の声が挙がっているが、親会社のホンダは長谷川祐介を辞任させる意向はないようだ。「自分で将来を決めることはありません。私のポジションを変えたい人がいるなら、私はそれに従います。ホンダとしての見解では、誰も私のポジションを変えることは考えてません」と Autosport にコメント。「仕事をして、前進させることが焦点です。ここにいる限り、私はベストを尽くすつもりです」ホンダは、2018年からザウバーにカスタマーパワーユニットを供給することが決定している。マクラーレンがホンダとの契約を解消した場合、ウィリアムズが2018年からホンダのワークスパートナーになるとの噂もあったが、ウィリアムズはこれを否定。そうなった場合、ホンダの供給先はザウバーのみとなる。ザウバーは独自にギアボックスを生産しておらず、2018年はマクラーレンからホンダのF1パワーユニットに対応したギアボックスの供給を受けなければならないが、マクラーレンとホンダが決別した場合、それが実現しない可能性もある。マクラーレンとのギアボックス契約についてザウバーの“元”チーム代表モニシャ・カルテンボーンは「この段階では何も言うことはできません」と Schweizerische Depeschenagentur にコメント。「マクラーレンとザウバーは2つの別々のプロジェクトです。我々は2つのカスタマーです。相乗効果はありません」「現時点でマクラーレンではうまくいっていません。もちろん、それは良いことではありません」「ですが、来年がどうなるかについていかなる結論も出すことはできません。全てが憶測ですし、疑う理由はありません」そう語っていたモニシャ・カルテンボーンは21日(水)にザウバーのチーム代表解任が発表された。ホンダは2014年にマクラーレンへのエンジン供給契約を結んだ際のCEOだったマーティン・ウィットマーシュが直後に退任しており、今回もザウバーとのエンジン契約直後に責任者が変更になるという事態に陥った。
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