デビッド・リチャーズは、ホンダF1チームの買収を断念したようだ。プロドライブの会長であるデビッド・リチャーズは、12月のホンダF1撤退を受け、ホンダF1チームの買収の衆力候補として名前が挙がっていた。しかし、買収にむけ、クウェートのスポンサー候補やホンダF1のニック・フライおよびロス・ブラウンと交渉していたとされるデビッド・リチャーズは、交渉から正式に手を引いたと語った。
リチャーズは、F1にコスト削減対策が導入されているが、F1で成功するためのコストがかかり、状況が劇的に変化するまでは計画を棚上げすることを決めたという。「私が言えるのは、復帰や参戦を考える条件は、競争力があると納得できた場合のみだ。誰もF1の初年度に勝つとは思っていない」「また経済的に生き残れるかだ。投資はするが、それが機能しなければならい。個人的には、現状はあまりに不安定だと感じている」「実施中のコスト削減対策はまだ大きな効果をあげていない。2010年まではこれら問題が適切に解決されないと思う。チームは、持続不可能な諸経費という負担を強いられている。だから、参戦の時間枠を考えると、今が正しいタイミングかどうか疑問だ」デビッド・リチャーズは、12月にFIAとFOTAとの間で同意されたコスト削減対策は大きな成功であると認めるが、F1を助けには十分ではないと考えている。「正直なところ、これは控え目な始まりだと思う」「何かを変えるとき、維持可能なレベルまで根本的に替える必要があるときは、一度に削減で素早く実施し、そこから進むべきだ」「1000の削減によって実現するのではない。私が関連していたら、より大きな削減をより素早く進めただろう」「F1関係者の多くは、世界のビジネス、商業、日常生活の状況がいかに悪いのか、現実をまだよく認識していない」「F1がファンや一般の人々に合わせて自らを修正し、地に足をつけなければ、将来が心配だ。F1の一部上層部がこれに気づいて対応していることはわかっている・・・今は苦い薬だが、実行しなければならない」デビッド・リチャーズは、F1復帰の計画は、純粋なビジネス的観点に基づいて判断しており、2004年BARで成功の味をしめたのでチャンピオンを目指すという個人的な願望には影響されないと述べた。「その年、我々はフェラーリに次ぐ2位だった。そして、誰もが私がトップを目指すために復帰するはずだと思っている。しかし、私のモチベーションはそういうものではない」「ビジネスで決定する。決定するのは、実質的なビジネス上の決定であり、感情的なものではない」ホンダレーシングのニック・フライCEOは、チームの潜在的買い手は1ダース以上いると主張している。情報筋によると、ギリシャの海運王アキレアス・カラキスが最有力候補だという。関連:ホンダ、ロス・ブラウンへのF1チーム売却を発表 - 2009年3月6日
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