本田技術研究所の新井康久が、2015年からのF1参戦に向けたホンダのパワーユニットの開発状況や、今後の見通しなどを語った。現在の開発について開発そのものは計画通りに一応進んでいます。じゃあ競争力はというと、これはレースが始まってもいないし、我々が決めたターゲットに対して順調に進んでいるといううのが今の状態です。ただ、パワーユニット全体でいうと、あまりにもシステムとして複雑なので。
エンジン本体は昨年の秋に火が入って、一通り確認をして、これから“どこをどおしてけばいいのか”という整理が終わった段階です。ですから、エンジンそのものについてはおおよそやることのシナリオが一通りできたかなと思います。例えばMGU-Hとかですね、それからMGU-K、排熱からタービンを回して発電する、それから機械的に回生してモーターでアシストする、それにまつわる電池、それからコントローラー、この辺はそれぞれの進捗・進行状況がかなり差があって、全体をまとめるのにもう少し時間が必要かなと思っています。今後の開発の見通しは?ホンダとしてどうするかというのはこれからですけれども、残り我々で言うとちょうど一年なので、開幕にむけて秋までにはある程度仕上げたいなと思っています。秋までというのはですね、クルマに積むのはもっと先になると思うんですけども、それぞれのコンポーネントがちゃんと仕上がっていないとシステム全体のテストに移れないので、秋口を目途にシステム全体が繋がるようにしたいなと。そこから全体のテストシミュレーションをやって、年明けちょうど同じくらいにヘレスでテストがあると思うんですけども、そこではしっかりしたカタチでテストできるように臨みたいなと思います。まだエンジン、最初のロッドで確認終わったばっかりなので、これから細かなところをアップデートして、まずエンジン本体を開発進めていくわけですけれども、春くらいにはある程度次のロッドのエンジンが回ることになっていて、それをもとにレースの最終スペックの使用を決めたいなと思います。