フェラーリのルイス・ハミルトンは、F1メキシコGP予選で今季加入後最高の結果となる3番手を獲得し、「このサーキットでは3番手が完璧な位置」と語った。ターン1までの長いストレートを生かし、決勝スタートで首位を狙う構えだ。ハミルトンはオートドロモ・エルマノス・ロドリゲスで、ポールのランド・ノリス(マクラーレン)から0.3秒差、チームメイトのシャルル・ルクレールからは0.1秒未満の僅差で3番手につけた。フェラーリ加入後、グランプリ予選でのベストリザルトとなった。
「シャルルとランドと一緒にここに立てて光栄だ。彼らは今季ずっと速いし、本当に素晴らしい気分だ」とハミルトンはコメントした。「フェラーリとして今季初めて2台がトップ3に並んだ。チーム全員がこの結果に値するよ。開発面で大きく前進したわけではないけど、クルマからより多くを引き出せている。プロセスが良くなっているんだ」ターン1へのロケットスタートに意欲日曜の決勝でハミルトンはフェラーリで初の表彰台を狙う。前戦アメリカGPでは「フェラーリで最も多くスタートして未表彰台」という不名誉な記録を更新したが、今回はその流れを断ち切るチャンスとなる。「今日の2人を倒すのは簡単じゃないけど、このサーキットでは3番手が完璧な位置なんだ。スタートでうまく スリップストリームを使えると思うし、レースペースも悪くない」と語った。「正直、どこまでいけるかはまだ分からないけど、この観客の前でいいレースを見せたい。明日はきっと素晴らしい雰囲気になるだろうね」分析:フェラーリの“改善”は進化ではなく精度ハミルトンの言葉にあるように、フェラーリはここ数戦で車体そのもののアップデートよりも「運用の質」を磨いている。メキシコでは空気密度の低さによりパワーユニットの差が薄れ、ドライバビリティとタイヤ管理の重要性が増す。今回は特に予選に向けたシミュレーションとタイヤウォームアップの再現性が高く、両ドライバーがトップ3に入る安定性を見せた点が大きい。ターン1まで約800mという長いランでは、3番手スタートが最も“風よけ効果”を得やすい。ハミルトンが語る「完璧な位置」は理論的にも裏付けられている。決勝で彼がレッドブルやマクラーレンに迫るには、スタート直後のライン取りとターン1の攻防が最大の鍵となる。
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