メルセデスのルイス・ハミルトンは、レースを向上させるために将来的にF1マシンの最低重量を大幅に引き下げるべきだと考えている。過去数年間、F1マシンの最低重量を引き下げられており、現在は740kgに規定されている。それでも605kgが最低重量だった10年前と比較すれば、135kg増加している。
ルイス・ハミルトンは、F1がマシンを軽量化することを希望しており、すでにF1幹部との会議でGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)から議案として提出したと語る。「マシンの重量が730kgである必要はない。単純に今は重すぎると思う。何年か前は600kgくらいだったからね」とルイス・ハミルトンはコメント。「チームのエンジニアたちに聞いてみたら、彼らはレギュレーションが変わるのであれば、その新しい重量に合わせてマシンを造ることは可能だと言っていた。いくつかのパーツを外すだけでいい。それにでマシンは軽くできる。パフォーマンスにかかわるパーツが多少減っても、彼らは良いマシンを仕上げられる」「F1は毎年マシンを重くし続けている。僕たちは速く走り、ダウンフォースも増えている。でも、タイヤはね・・・ピレリが今のように限られたテスト期間でこれほどの重量を支えるタイヤを開発することはかなり厳しいだろう」「マシンを重くすることによって、ドミノ効果のように様々な部分に影響が出ている。マシンが軽くなれば、僕たちはもっと激しい戦いができる」現在、ドライバーは燃料を満タンにしてグリッド上に並んだ時点で約850kgのマシンを走らせている。しかし、FIA会長のジャン・トッドは2021年に向けてレース中の給油を復活させることを求めており、それがレースに与える影響について調査することを要請している。レース中に給油することができれば、ドライバーたちはより軽いマシンでのスタートすることができる。フェラーリのシャルル・ルクレールは、給油復活というアイデアを前向きに捉えていると語る。「僕自身、これまでレース中に給油をした経験はないけど、一度経験してみたいと思っていた。F1で復活するのであれば喜んでやらせてもらうよ」とシャルル・ルクレールはコメント。「今の大きな問題はマシンが重すぎることだと思う。別々の話かもしれないけど、給油は良い案だと思う」GPDAの理事を務めるハースF1のロマン・グロージャンも、レース中の給油復活を支持している。「給油案に賛成だ。マシンをもっと軽くして、もっと速く走らせると言う点で効果があると思うからね」とロマン・グロージャンはコメント。「ドライバーにとってこれまでよりも厳しい戦いが求められることになる。新たなレース戦略を作る必要も出てくるだろう」「重いマシンを走らせることが良いことだとは思わない。給油を前提として軽いマシンを走らせれば、もっと面白いレースが展開するだろうし、タイヤへの負担も減ると思う」