アイルトン・セナの元チームメイトであるゲルハルト・ベルガーは、セナと同列で語れるドライバーはルイス・ハミルトンだけだと語る。3度のF1ワールドチャンピオンを獲得したアイルトン・セナは、F1史上最高のドライバーだと語られることが多い。幼少の頃からアイルトン・セナがヒーローだったルイス・ハルトンは、セナにちなんだ黄色のヘルメットでF1デビューを果たした。
ルイス・ハミルトンは2017年にアイルトン・セナのポールポジション獲得数である65回を上回り、今では勝利数とタイトル獲得数も上回る、通算75勝、5度のF1ワールドチャンピオンを獲得。今では両方の記録でルイス・ハミルトンよを上回っているのはミハエル・シューマッハだけとなっている。1990年と1991年にマクラーレンでアイルトン・セナのチームメイトを務め、共にタイトルを獲得しているゲルハルト・ベルガーは、過去5年で4度のF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンの近年の活躍に感銘を受けたといい、アイルトン・セナとルイス・ハミルトンは同じレベルで評価できるドライバーだと語る。「いつも『このドライバーはセナと比べてどう思う?』と聞かれるが、私はこれまでずっと『アイルトンに近いドライバーは1人もいない』と答えてきた。しかし、ルイスは私が初めてアイルトンと同レベルだと考えるドライバーだ」とゲルハルト・ベルガーはコメント。「彼は物凄く速い。他のドライバーに比べてもミスが少ない。彼の凄いと思う部分は、彼くらい勝っていれば『今日は2番か。突っ込んでいって勝つかやめるかだ』と思いそうなものだが、彼はそれをしないところだ。とにかくそこにとどまって待ちながら『2位でフィニッシュしてポイントを取ろう』とする。今は無敵だし、非常に良い形で自分の戦いができているようだ」「この数年間、チャンピオンシップはメルセデスが勝ち続けてきたが、それはルイスとエンジンのおかげだと思う。あのエンジンは素晴らしい。それは確かだ。ただ、ルイスはウエットでも高速サーキットでも市街地サーキットでも予選でも常にそこにいる」「5回のチャンピオンシップ制覇を成し遂げ、連勝もしている。確かに、最高のエンジンを積んだ最高のマシンに乗ってはいるが、彼も最高だ。現時点でのベストドライバーだと思う」現時点で、F1の最多勝利数(91勝)と最多タイトル獲得数(7回)の記録はミハエル・シューマッハが保持している。2013年12月にスキー事故で頭部を負傷したミハエル・シューマッハの容体は極秘事項として公になっていない。ゲルハルト・ベルガーは、ミハエル・シューマッハに最多記録を保持し続けてもらいたいと考えてはいるものの、ルイス・ハミルトンにはミハエル・シューマッハ超えを果たす力があると考えている。「彼に何事もなくこのままの勢いを続けることができれば、ルイスはあと2~3年は常にチャンピオンシップを争う立場にいるだろう。そうなれば、当然チャンスはある」 「もちろん、ミハエルに起きたことはとても悲劇的で本当に悲しいことだり、一方ではミハエルの成功を守りたいとの思いもある。それでも、そのすべてを抜きにして話せば、ルイス・ハミルトンは私がF1で見てきたF1で唯一の非常に特別なドライバーだと思う」