ルイス・ハミルトンは、F1が経済的に苦しく、レース文化が根付いていない国への進出するについて述べたなかでインドを“貧しい場所”だと発言した件について釈明した。F1は2020年からF1ベトナムGPの開催が決定している。5度目のF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンは、F1カレンダーにさらにレースを追加しようとしているF1の方針について、すでに年間21戦あるのにこれ以上増やす必要があるのだろうかと疑問を呈していた。
ルイス・ハミルトンは「レース側に関しては、そうした新しい国へ行くことがどれほど重要なのか僕にはわからない」とルイス・ハミルトンは BBC Sport のインタビューでコメント。「シルバーストンGPとロンドンGPがあったら、かなりクールだと思うけどね」「イギリス、ドイツ、イタリアには本物のレースの歴史がたくさんある。今はアメリカで成長し始めているところだけどね。でも、そのような場所では年に1回しかイベントが開催されない。僕がビジネスをする側だったら、そういう国でのイベントをもっと増やそうとするだろう」そして、ルイス・ハミルトンは過去10年で新たに加えられ、短命に終わったF1インドGPについて言及した。「ベトナムには以前に行ったことがあるし、美しい場所だった」とルイス・ハミルトンはコメント。「以前、インドにレースをするために行った時は違和感を感じた。とても貧しい場所なのに、突然、巨大で綺麗なグランプリサーキットが現れる。あのグランプリに行った時はとても複雑な気分になった。トルコでもグランプリが開催されたけど、ほとんど誰も見に来てくれなかった。素晴らしいコース、素晴らしい週末なのに、観客がいないんだからね」ルイス・ハミルトンのこのコメントは、様々な場所で取り上げられ、ソーシャルメディアで炎上。特にインドメディアはルイス・ハミルトンの発言を批判した。ソーシャルメディアの意見では、インドは世界で最も急成長中の国だと指摘する声もあった。これを受けルイス・ハミルトンは、ソーシャルメディアを利用して自身の考えを述べた。「僕のインドについてのコメントを不快に思った人がいることを知った」とルイス・ハミルトンはコメント。「初めに、インドは世界で最も美しい場所の1つだ。そこには素晴らしい文化がある。いつも行くたびに素晴らしいな時間を過ごしてきた」「でも、最速に経済成長を遂げている一方で、多くの貧困が残されている場所でもある。グランプリに違和感を覚えたというのは、ホームレスの人々の横を通り過ぎながら、お金が問題にもならないほど巨大なエリアに着くことだった」「彼らはあのトラックのために莫大な金額を費やしたのに、今ではもう使われてすらいない。そのお金を学校や住宅を必要としている人たちのために使うことができたはずだ。僕たちがレースをしていても、観に来てくれる人は誰もいなかった。たぶん高額すぎたためだと思う。もしくは興味がなかったのかもしれない。でも、僕はインドで素晴らしいファンに出会っている」F1インドGPは、インド北部に建設されたブッダ・インターナショナル・サーキットで2011年から2013年まで開催された。当初、F1インドGPは5年間のグランプリ開催契約を結んでいたが、地元政府がF1をスポーツではなくエンターテインメントとみなしたため、サーキット側とFIAとの間で税金トラブルが発生。2014年の開催が延期された。結局そのまま開催されることはなく、今後もF1インドGPがカレンダーに戻ってくる可能性は低いと考えられている。