F1ベルギーGPでセバスチャン・ベッテルに為す術なく敗れたルイス・ハミルトンは、メルセデスが勝つためにはフェラーリの“トリック”に対抗する必要があると語った。スパ・ウェザーに翻弄された土曜日の予選でポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンは、1コーナーをトップに切り抜けたものの、オープニングラップのケメルストレートでセバスチャン・ベッテルにあっさりと交わされた。
その後、セバスチャン・ベッテルはセーフティカーの再スタートでも首位をキープし、ルイス・ハミルトンに11秒以上差をつけて優勝。ドライバーズ選手権での差を17ポイントに縮めた。レース終了直後、ルイス・ハミルトンは、フェラーリのマシンにはストレートでセバスチャン・ベッテルが自分を楽に追い抜くことを可能にする“いくつかのトリック的なもの”があると語っていた。フェラーリの2018年F1マシンは、シーズン序盤から論争の的になっており、多数の調査と明確化が行われている。FIAはフェラーリのパワーユニットに追加のセンサーを搭載して調査を実施したが、最終的に合法との判断を下している。レース後の記者会見で“トリック”について説明するよう求められたルイス・ハミルトンは、フェラーリ SF17Hに何らかの違法なものが搭載されていることを指摘しているわけではないと弁明した。「僕たち全員がクルマに何らかのトリックを持っている。トリックは特別なことに対する言葉にすぎない。彼らのクルマがどうなっているかはわからないので、どちらにしても伝えることはできない」とルイス・ハミルトンはコメント。「彼らが違法なことをしていると言っているわけではない。ただ、それは追加のパフォーマンスをもたらしているものだ」「今日は単に彼らが僕たちよりも優れていた。僕たちにはない何かが彼らのクルマにはあるかもしれないし、その逆もまたしかりだ。僕たちは何かを見つけて改善しなければならない」セバスチャン・ベッテルは11秒のリードはルイス・ハミルトンとメルセデスが“エンジンをセーブしたからだ”と謙遜いたが、ルイス・ハミルトンは、フェラーリがスーパーソフトでの第1スティントでもソフトでの第2スティントでも自分たちよりも速かったと認める。「両方のスティントで彼は僕たちよりも少しペースがあった」とルイス・ハミルトンはコメント。「第1スティントの終盤は少しは彼に対抗して差を縮めることができたように思うけど、最後はプッシュしても無駄だった。彼は僕が対抗できないタイムで走っていた」F1ベルギーGPでは、ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルの両方がそれぞれアップグレード版エンジンを搭載していた。「僕たちはここにかなり良いアップグレードを持ち込んだ。でも、だいたい僕たちがアップグレードを持ち込むたびに、彼らはより大きなアップグレードを持ち込んでいる」「彼らがストレートで速いことはわかっていたし、彼らは予選で第1セクターと最終セクターで僕たちよりも速かった」セバスチャン・ベッテルは2台のストレートスピードの差は空力セットアップによるかもしれないと示唆した。「僕たちはもっと多くのパワーを望んでいる。その意味では僕たちのエンジンの人たちはうまくやっていると思う」とセバスチャン・ベッテルはコメント。「僕たちは特に過去2年間で進歩を果たしてきたし、それは良いニュースだ」「僕たちは少しウイングを減らしていたので、セクター1とセクター3は速かったけど、セクター2は少し遅かった」「今年、パワー面で僕たちが大きく差を縮めているという意見には同意しかねる。去年、僕たちはここでチャンスがなかった。僕たちが進歩していることを確認できたのはいいことだ」
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