ルイス・ハミルトンは、オーストラリアGPのセーフティカー導入時、ヤルノ・トゥルーリと順位が入れ替わったあと、チームからの指示でトゥルーリを先に行かせたことを明かした。レース残り3周にセバスチャン・ベッテルとロバート・クビサのクラッシュにより、2度目のセーフティカーが導入されたとき、トゥルーリはコースを膨らみ芝の上を走行。ハミルトンは、やむを得ず彼を追い越した。ハミルトンによると、マクラーレンはペナルティを恐れトゥルーリを先に行かせるよう指示したという。
しかしレース後、3位でフィニッシュしたトゥルーリに対し、イエローフラッグ中にオーバーテイクしたとして25秒加算ペナルティが下された。セーフティカー導入のままフィニッシュとなったため、タイム差はほとんどなく、トゥルーリは12位に後退。代わってハミルトンが3位となった。ハミルトンは次のように語る。「セーフティカーシ出動中に僕はトゥルーリの後ろにした。セーフティカー中はオーバーテイクは認められていない。でも、彼は最後から2つ目のコーナーでコースアウトして芝生に膨らんだので、彼のタイヤが増えていると思った。そして、彼を追い抜かざるを得なかったんだ」「僕は彼に先を譲るように言われ、出来る限り減速した。でも、そういうルールかどうかはわからない。もし、そうであれば僕は3位になれると思う」ヤルノ・トゥルーリは、レース後のリリースでハミルトンが減速して脇にマシンを寄せたため、「彼にトラブルが発生したと思った」と述べており、ハミルトンの発言と状況は一致している。両ドライバーはスチュワードと面会して、それぞれの主張を述べたが、トゥルーリの見解は軽視され、ルイスは自発的に彼に譲ったのではないという結論に達したと思われる。25秒加算ペナルティは、ストップ&ゴーと同等であり、通常は控訴することは不可能。また、ラスト5周以内に起こった出来事につていはペナルティは通常の方法では処理されない。トヨタF1チームは、この裁定を不服として控訴している。