ハースF1チームは、今週末のF1カナダGPで、チームのF1通算200戦目を迎えるにあたり、2016年の初参戦時に使用していたカラーリングを復刻する。カナポリスを拠点とするハースF1チームは、2016年のオーストラリアGPでF1デビューを果たして以来、通算199戦を戦っており、2026年にキャデラックが参戦するまで、グリッド上で最も新しいチームであり続ける。
記念すべき今週末のカナダGPに向けて、チームは当時ロマン・グロージャンとエステバン・グティエレスが駆ったVF-16を彷彿とさせるカラーリングを施したVF-25の画像を公開した。今回の特別リバリーでは、当時のベースカラーである白からグレーに変更され、サイドポッドの「HAAS」ロゴは通常の黒ではなく赤で描かれている。また、フロントウイングとリアウイングのエンドプレートも赤に塗装されており、2016年の開幕戦を再現するデザインとなっている。一方で、VF-26で採用されている全面黒のフロントウイングには切り替えず、タイトルスポンサーへの配慮もあり、従来の赤を基調とした配色が今回の記念リバリーにも反映されている。下部の大型エレメントのみ黒で塗装されており、そこにはチームスタッフの名前が記されている。ヘイローもグレーに塗装された。当時のマシンにはヘイローは装着されていなかったが(導入は2018年から)、2016年のブラジルGPで試験的に装着された際には黒のままだった。ハースはF1参戦初年度に鮮烈な印象を残した。デビュー戦となった2016年オーストラリアGPではグロージャンが6位入賞を果たし、続くバーレーンGPでは5位に食い込んだ。この成績は、2018年のオーストリアGPでグロージャンが4位を記録するまで、チームの最高成績だった。2018年にはコンストラクターズ選手権5位に入り、メルセデス、フェラーリ、レッドブル、ルノーに次ぐ順位を記録。昨季もその再現に迫ったが、終盤に復調したアルピーヌに逆転され、6位にとどまった。また、チーム最大のハイライトのひとつは、ケビン・マグヌッセンが2022年のサンパウロGPでチーム初、そして自身初のポールポジションを獲得したことである。今シーズンのハースF1チームは、ドライバーを一新し、経験豊富なエステバン・オコンと新人オリバー・ベアマンのコンビで戦っている。第9戦終了時点でランキング7位につけ、6位のレーシングブルズにわずか2ポイント差まで迫るなど、参戦以来屈指の好調ぶりを見せている。なお、ハースF1チームが今季リバリーを変更するのはこれで2度目。日本GPでは、技術パートナーであるトヨタのホームレースにあたることから、桜をモチーフとしたピンクの特別カラーを採用していた。 この投稿をInstagramで見る MoneyGram Haas F1 Team(@haasf1team)がシェアした投稿