ハースF1チームのチーム代表に豊富な技術経験を積んでいる小松礼雄が就任したことで、エンジニアたちは「でたらめな言い逃れはできなくなった」とドライバーのニコ・ヒュルケンベルグは語る。率直な物言いで人気のあったハースF1チーム創設当初からのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、契約満了に伴い冬の間にチームを去った。
シュタイナーはまた、2023年に最下位に終わったコンストラクターズランキングをハースF1を上昇させるために必要な技術構造や投資レベルに関して、オーナーのジーン・ハースと意見の相違があった。2016年のデビュー以来、チームのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めてきた元BARとルノーのエンジニアである小松礼雄が指揮を執ることになったことで、ヒュルケンベルグは、小松礼雄が「何が起こっているのか知っている」ため、エンジニアたちは「でたらめ」で言い逃れることはできないと語る。バーレーンで行われたプレシーズンテストで、ヒュルケンベルグは「彼はまったく違うタイプで性格も違う。それは明らかだ。彼はエンジニアだ。バックグラウンドが異なる」「彼は多くの経験とノウハウを持っている。彼は何が起こっているのかを知っているからので、エンジニアは彼をでたらめで言い逃れをすることはできないし、誰も彼をでたらめなことをすることはできない。彼は物事を技術的な側面から非常に見ている」「彼がこれまでやってきたこと、技術部門の再編成はいい感じだ。彼は多くの構造を最適化し、今あるものを最大限に生かそうとしている。それが彼の仕事だ」ハースは昨シーズン、VF-23マシンがレースコンディションでタイヤのオーバーヒートをコントロールするのに苦労し、パフォーマンスを向上させることができなかった開発路線に悩まされていた。ヒュルケンベルグは、マシンはもともと“ひどい”ものではなかったが、「立ち止まったために後退してしまった」と語り、チームは問題が何であるかを認識していたが、「問題を克服するアイデアを持っていなかった」と認めた。その後、フェラーリから出向していたテクニカルディレクターのシモーネ・レスタがスクーデリアに復帰したが、F1プロジェクトに携わることはなかった。レスタの後任にはアンドレア・デ・ゾルドが内部から昇格した。ヒュルケンベルグの「でたらめなし」というセリフがチームメイトのケビン・マグヌッセンに向けられたとき、マグヌッセンは小松礼雄の経歴がすべての部門への理解を与えてくれた経歴を称賛した。マグヌッセンは言う: 「昨年(シュタイナー体制下でも)誰もでたらめを言おうとはしていなかったと思う」と語った。「ただ、あれほど技術的で、すべての部門にわたってF1マシンのエンジニアリングを深く理解している人がいるというのは、素晴らしいことだと思う」「彼はレースエンジニアリング出身で、そのグループを率いている。僕もそのグループの一員だ。だから、僕らはエアロ、ビークルダイナミクス、システム、デザインに取り組んでいる。僕たちはすべての異なる部門に触れている」「彼はそのグループを率いてきたし、今は彼が責任者だ。だからみんな、理解してくれそうな人に会いに行って話したいと感じている」「リーダーとして理解されるには、まず自分が理解しなければならない。礼雄の場合は、彼の経験を考えれば、理解するのはかなり簡単だ」
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