ハースとフェラーリの密接な関係は、ライバルF1チームとの間に“摩擦”を引き起こしているとフォースインディアのチームプリンシパルを務めるオトマー・サフナウアーは語る。先月、ハースF1チームは、オーナーシップが変わったフォースインディアが旧体制からパーツを受け取ったとして異議を申し立てたが、FIAはレギュレーション違反には該当しないとその訴えを却下された。
ハースF1チームは、2016年にフェラーリと密接な技術提携を結んでF1に参入。エンジンやギアボックスだけでなく、競技規約の“掲載部品”以外もフェラーリから購入していることで、何度もその正当性が議論の対象となっている。F1イタリアGPでは、ルノーからフロアの違法性について抗議を受け、ロマン・グロージャンは失格処分となっている。オトマー・サフナウアーは、ハースF1チームの問題について「自分たちで設計し、独自にクルマを製造・構築しているときに、それをせず、トップチームから多くのテクノロジーを得ているチームがいれば、摩擦を生むものだ」と Autosport にコメント。「実際、それがすべてだと思う。競争力の問題ではない。そこが摩擦の根本的な原因だ」「(F1イタリアGPで失格となった)ハース、そして、フェラーリの2チームだけが、FIAが指摘したレギュレーションを順守していないフロントフロアを採用していたのはちょっと奇妙なことだ」「2チームの独自性が同じだと言っているようなものだ。完全に独立した2人のデザイナーがまったく同じ半径の空力パーツを設計するのは難しいことだ」FIA(国際自動車連盟)のF1レースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングは、ハースにとって懸念が生じた“サーバント(召使い)チーム”の可能性について、F1は“非常に注意深く”目を向けていく必要があると述べている。オトマー・サフナウアーは「今年、我々のチームにはその種の話題を脇に追いやるような多くのことが起こった。今後、どのように進んでいくか見守っていくつもりだ」とコメント。「FIAとFOMの両方が、相互に独立していなければならないと規定しているルールを確実とするために、チームがコンストラクターズを継続し、独立していることを明確化するためにそれらのことに取り組んでいる」「例えば、すべての空力的な表面はコンストラクターよって設計され、製造される必要がある。共有することはできない。空気が触れるものはいかなるものであってもね。それはクルマの多くの部分だ」オトマー・アフナウアーは、ハースF1チームによる抗議には“良い部分と悪い部分”があったと語る。「我々としてはむしろ抗議をすることはないだろう。常に不確実性を引き起こすことになるからね」とオトマー・サフナウアーはコメント。「我々はコンストラクターだと100%確信しているが、それは素晴らしいことではなかった」「良いニュースは、彼らがプロセスを進め、全員がテーブルにカードを置いた上で、スチュワードが『あなたはコンストラクターだ』と言ったことだ」「皮肉なことに、我々は彼らよりも多くのパーツを設計している」