ハースのチームプリンシパルを務めるギュンター・シュタイナーは、フェラーリとザウバーとの新たなパートナーシップがチームに影響を及ぼすことはないと考えている。ハースは、2016年にフェラーリとの密接な技術提携によってF1に新規参戦。初年度をコンストラクターズ選手権8位で終えた。今年も前半戦を終えた時点でランキング7位につけており、すでに2016年の総ポイント数となる29ポイントを獲得している。
フェラーリは、ザウバーにもパワーユニットを供給しているが、今シーズンは1年落ちのものを供給している。ザウバーは、2018年からホンダとパワーユニットの供給を受けることで合意していたが、F1ハンガリーGP週末に契約を解消することを発表。来年からフェラーリの最新型のパワーユニットを搭載する新契約を結んだ。ザウバーとフェラーリの新契約が、ハースとフェラーリの関係に影響を及ぼすと思うかと質問されたギュンター・シュタイナーは「そうは思わない」と Sky F1 にコメント。「自分たちのことは我々自身で行っているし、フェラーリとの関係も大切にしている」「彼らが他チームと関係を持つにしても、我々がどう思っているか、どうしてほしいかとを言うようなことはしない」「我々の関係は強力だと思っている。今まで通りに良い関係が続いていくと思っている。そうでなければ、現在の我々はなかっただろう」フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、ザウバーをジュニアチーム化することを検討しており、フェラーリのジュニアドライバーたちにF1シートを与えようとしている。フェラーリのジュニアドライバーでアントニオ・ジョビナッツィ、そして、F2で首位に立つシャルル・ルクレールはハースからフリー走行に参加しているが、ハースはすでに2018年も現行ドライバーを継続することを発表しており、2人は2018年にザウバーで走ると噂されている。ギュンター・シュタイナーは、フェルナンド・アロンソやジャンカルロ・フィジケラ、マーク・ウェバーらを輩出したミナルディのようなチームがあれば、才能ある若手ドライバーをF1に昇格させる可能性が広がると考えている。フェラーリの2人の若手ドライバーについて質問されたギュンター・シュタイナーは「2人とも多くのポテンシャルを秘めた優秀な若手だ」とコメント。「だが、シートを獲得すのは難しい。その点でF1は非常に困難だ。適切なタイミングで適切な場所にいなければならない。それ以外にできることはない。現時点ではコックピットを買うことすらできな」「ミナルディがいた頃、おそらく彼らは最下位でも問題なかったかもしれない。彼らの役割はドライバーを育てることだった。最下位に満足していたわけではないかもしれないが、彼らにはドライバーを育てるというビジネスモデルがあった」「例えば(ダニエル)リカルドがHRTをドライブしていたときは、誰も彼が何かを成し遂げるとは思っていなかっただろうが、経験を積むことはできた。だが、そうのようなチームはもうない」「そのような(最後尾を走る)チームがなくなったのは良いことなのかもしれないし、悪いことかもしれない」