ジョージ・ラッセルは2026年F1第9戦イギリスGPで2位表彰台を獲得した。しかし、自身初の母国シルバーストンでの表彰台にも満足はしておらず、「パフォーマンスを改善しなければタイトルは狙えない」と危機感をあらわにした。さらにランキング首位のチームメイト、アンドレア・キミ・アントネッリとのポイント差についても、「25ポイント差は妥当」と率直に認め、自身の現状を冷静に分析した。
「2位は幸運だった」 波乱のレースを振り返るラッセルは決勝でスローパンクチャーに見舞われるなど苦しいレースを強いられた。それでも終盤、マックス・フェルスタッペンのクラッシュでセーフティカーが導入されると、メルセデスは新品ソフトタイヤへ交換したルイス・ハミルトンとは逆に、ラッセルをステイアウトさせてトラックポジションを優先。この戦略が功を奏し、母国グランプリで2位表彰台を獲得した。しかし本人は「運に助けられた結果だった」と振り返る。「まずはシャルルにおめでとうと言いたい。素晴らしいレースだった。シルバーストンで表彰台に立てたことは本当にうれしいけど、正直に言えば今日は運が味方してくれたレースだった。スローパンクチャーに見舞われたあと、最後はセーフティカーにも助けられた」レース後には、最後までセーフティカー先導で終わったことについても率直な本音を明かした。「ファンは最後の1周を見たかったと思う。でも僕は古いタイヤで、周りはみんな新品タイヤだった。少なくとも1台には抜かれていただろう。だから、あのまま終わってくれて正直ほっとした」「今週末は本当に苦しかった」2位という結果とは対照的に、ラッセルは週末を通してマシンの速さには満足していなかった。「どう総括していいか分からない。本当に難しい週末だった。自分にできることもうまくできなかったし、自分ではどうにもならない問題もあった。その結果としてペースが足りなかった」予選ではストレートスピード不足にも苦しみ、決勝でも本来の速さは発揮できなかったという。「クルマのフィーリング自体は悪くなかった。でもラップタイムは遅かった。今でも、このクルマを完全には理解できていない」ラッセルは「カナダGPでトップ走行中にリタイアした時よりも、今回の方が満足していない」と語り、結果以上に内容を重視していることを強調した。「タイトルを狙うなら自分がもっと良くならなければ」ランキング争いについてもラッセルは厳しい見方を示した。「チャンピオンを狙うなら、自分のパフォーマンスをもっと上げなければならない。チームとの連携も改善しなければいけないし、あらゆることを最大限に引き出す必要がある」さらにフェラーリの復調にも警戒感を示した。「今はキミとの戦いだけじゃない。フェラーリもすぐ近くまで来ている。状況はどんどん厳しくなっている」アントネッリを評価「25ポイント差は妥当」記者会見では、ランキング首位を走るアンドレア・キミ・アントネッリとのポイント差について質問が及んだ。モナコGP終了時には68ポイント差まで開いていたが、アントネッリがスペインGPとイギリスGPでノーポイントに終わったこともあり、その差は25ポイントまで縮まっている。それでもラッセルは、「今年ここまでを振り返れば、アントネッリの方が良い仕事をしてきた」と素直に認めた。「運の差が埋まったかどうかは分からない。でも9戦を終えた時点では、キミの方が僕より良い仕事をしている。今年ここまでは彼がリードしていて当然だと思う」「25ポイント差なのか、10ポイント差なのか、35ポイント差なのかは議論できる。でも10〜30ポイント差くらいというのが、今の実力を考えれば妥当だと思う」運にも助けられた母国での2位だったが、この18ポイントはタイトル争いに踏みとどまる上で大きな意味を持つ結果となった。モナコGP終了時には68ポイントあったアントネッリとの差は、この3戦で43ポイント縮まり25ポイント差まで接近。それでもラッセルは現状に満足することなく、「自分もチームももっと改善しなければならない」と後半戦へ向けて気を引き締めていた。【関連】・F1イギリスGP 決勝展開:ルクレール今季初勝利 幻となった最終ラップ決戦