ジョージ・ラッセルの将来を巡る状況が、メルセデスとの新契約によって一段と複雑になっているようだ。2026年にマックス・フェルスタッペン加入の噂が流れたものの、メルセデスは最終的にラッセルとキミ・アントネッリの両名を残留させた。しかし、契約期間については公表されなかった。その後、チーム代表のトト・ヴォルフが、ラッセルの契約に「アントネッリをランキングで上回れなければ放出可能」とする条項を盛り込むことを望んでいたと報じられた。
2026年シーズンは7戦終了時点で、ラッセルはチームメイトのアントネッリに50ポイント差をつけられている。ラッセルは新レギュレーション下でW17の性能を引き出すことに苦戦しており、メルセデスの信頼性問題も足かせとなっている。一方で、アントネッリはマシンへの適応を進め、中国GPからモナコGPまで5連勝を達成するなど好調を維持している。現地報道によれば、ラッセルの契約は「1+1年契約」とされており、成績が改善しなければメルセデス側が2027年に契約を終了できる内容になっているという。アルピーヌ移籍にも障害かラッセルには2027年にアルピーヌへ移籍する可能性も取り沙汰されている。アルピーヌではフランコ・コラピントが2026年限りで契約満了となる見込みであり、その後任候補として名前が挙がっている。しかし、『Motorsport.com Italia』のロベルト・チンチェロ記者は、ラッセルがメルセデスのマネジメント下にあることが移籍の障害になる可能性を指摘した。「ラッセルの状況は、若いドライバーが自分を上回って現れたときに起こり得る最悪のケースだ。それはF1の歴史を見ても同じことで、生まれ持った実力で若手が上回れば、最終的には経験豊富なドライバーがチームを去ることになる」「私の考えでは、ラッセルは今もメルセデスのドライバーであり、それはマネジメントもメルセデスのプログラムの一部という意味だ。つまり彼のマネジメントはメルセデスの管理下にあるため、そう簡単に他チームへ移籍できる立場ではない」アントネッリ戴冠ならキャリアの転機にチンチェロ記者はさらに、アントネッリがタイトルを獲得した場合、ラッセルにとって大きな転機になるとの見方を示した。「もしキミがワールドチャンピオンになれば、それはラッセルにとって大きな打撃になる。場合によっては、キャリアがさらに厳しい方向へ向かう転機になりかねない。なぜなら、キミは以前から誰もが将来の本命と見ていた存在だからだ」ラッセルは2026年シーズン前半で苦戦を強いられており、成績だけでなく契約やマネジメントの事情も重なって、2027年以降の去就は不透明さを増している。メルセデスに残留するのか、それとも新天地を求めるのか、その動向が今後の注目点となりそうだ。