ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、F1カナダGPで反撃を狙う。メルセデスは開幕4戦を全勝し、コンストラクターズ選手権でフェラーリに70ポイント差をつけているが、チーム内ではキミ・アントネッリが急速に存在感を高めている。アントネッリは中国GP、日本GP、マイアミGPで3連勝を飾り、ラッセルに20ポイント差をつけてタイトル争いをリード。開幕戦オーストラリアGPを制したラッセルにとって、モントリオールは流れを取り戻す重要な一戦となる。
アントネッリ3連勝で変化したチーム内の勢力図トト・ヴォルフは、ラ・ガゼッタ・デロ・スポルトに対し、アントネッリの直近3戦の勝利を率直に認めた。「このスポーツで我々が愛しているのは、レースの最後に時計が嘘をつかないことだ。そして時計は、キミが直近3つのグランプリで勝つにふさわしかったことを示している」一方で、ラッセルの不振がすべて本人の責任だったわけではない。中国GPではQ3で電気系のトラブルに見舞われ、マシンが1速に固定される問題を抱えながらも2位でフィニッシュした。日本GPではセットアップ変更が裏目に出たうえ、セーフティカーのタイミングと再スタート時のバッテリー充電問題が重なり、勝機を逃した。マイアミでは本人のミスも指摘マイアミGPでは状況がさらに厳しかった。ラッセルは中盤のテクニカル区間でバランスとタイヤのオーバーヒートに苦しみ、予選5番手、決勝4位。優勝したチームメイトのアントネッリから43秒遅れてチェッカーを受けた。ヴォルフは、ラッセルの停滞についてチーム側の問題や不運もあったとしながら、マイアミでは本人のミスもあったと認めた。「ラッセルはうまくいかなかった。場合によってはチームの問題や不運が原因であり、マイアミでは彼自身のミスによるものだった」カナダGPから巻き返しへそれでもヴォルフは、ラッセルの実力に対する信頼を崩していない。カナダGPの舞台となるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで、ラッセルが再び本来の競争力を取り戻すと見ている。「とはいえ、我々はジョージの価値を知っている。そして彼がカナダから戻ってきて、非常に競争力を発揮し、ライバルたちを苦しめる準備ができていることも分かっている」メルセデスが圧倒的な序盤戦を築くなか、焦点はチーム内のタイトル争いに移りつつある。アントネッリが勢いで先行する一方、ラッセルには経験と実績がある。カナダGPは、その均衡が再び動き出す最初の分岐点になる。