メルセデスのジョージ・ラッセルは、スペインGPでの接触についてマックス・フェルスタッペンがSNSで「自分の責任だった」と発言したことに「驚いた」と明かし、空港で顔を合わせたにもかかわらず、この件について直接話していないと語った。スペインGPの終盤、セーフティカー明けのリスタート後のターン1で両者は接触。フェルスタッペンはコース外にはみ出し、再びラッセルの前に合流した。
だがレッドブルからラッセルにポジションを譲るよう指示が出され、フェルスタッペンはターン4の立ち上がりで減速。しかしその後再加速し、続く左コーナーでラッセルと接触した。最終的にフェルスタッペンはラッセルにポジションを譲り、5位でフィニッシュしたものの、この接触によって10秒ペナルティを科され、最終結果は10位に降格。翌日にはInstagramで「間違った動きだったし、起こしてはいけなかった」と投稿していた。今週末のカナダGPを前にしたインタビューで、ラッセルはこの接触が「意図的なものというよりも、単に『自分がボスだと示そうとした』のだと思う」とし、フェルスタッペンとの間に特に問題はないと語った。「もしあれでリタイアになっていたら、もちろん気持ちは違っていただろうけど、結果的に僕の方が得をして、彼がペナルティを受けたからね」とラッセル。「彼が責任を認めたのはちょっと驚いたけど、まあ別に。本人とは話してない。実はこの前、空港で会ったんだけど、数日前にぶつかったことすらすっかり忘れてたよ。全然問題ないよ」フェルスタッペンはラッセルとの接触でペナルティを受けたこの接触でフェルスタッペンにはタイムペナルティに加え、ペナルティポイントが3点加算された。これにより彼は累積11点となり、1レース出場停止となる12点まであと1点に迫っている。そのためフェルスタッペンは、カナダと次戦オーストリアで無事故で終える必要がある。そうすれば、12カ月の期限を迎えることで2点が消滅し、出場停止のリスクを回避できる。レース欠場の可能性についてどう思うか尋ねられたラッセルは、ルールは全員に適用されるものだと強調した。「それがレースってものだと思うよ」とラッセル。「リスクのある動きをして失敗すれば、ペナルティを受ける。それでポイントが溜まれば、1戦出場停止になる。それだけの話だ。別にここで誰かを非難したりはしない。それは彼の問題であって、僕の問題じゃない。僕は週末のレースに集中するし、それでいいと思ってる」カナダGPを前にしたフェルスタッペンも、今回の件や出場停止の瀬戸際にあることについてコメントした。「どうしようもないことだから、ただ前を向いて、毎回ベストを尽くすだけだよ」とフェルスタッペン。「アプローチは何も変わらない。他の人のことは分からないけどね。レースを1戦欠場するのは理想的じゃないけど、別に世界の終わりってわけじゃないさ」