ザウバーF1チームのルーキー、ガブリエル・ボルトレトが2025年F1オーストリアGPでキャリア初のF1ポイントを獲得。ニコ・ヒュルケンベルグとのダブル入賞により、チームにとって今季最高の週末となった。レッドブル・リンクは、昨年F2で初勝利を挙げたボルトレトにとって相性の良いサーキット。今週末はプラクティスから速さを見せ、予選では初のQ3進出を果たして8番グリッドを獲得。メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリを上回るパフォーマンスを披露した。
「決勝でもその順位をキープし、2度のピットストップを経てフェルナンド・アロンソとの激しいバトルを繰り広げた末、8位でフィニッシュ。アロンソはF3およびF2時代からのメンターであり、現在もマネジメントを支援している人物だ。「F1でこれまでで一番激しいバトルだったと思う」とボルトレトは振り返る。「アウト側、イン側、そして(周回遅れ処理の)ブルーフラッグの中でのランド(ノリス)やオスカー(ピアストリ)との対応もあり、本当にクレイジーだった。何も言うことはない。ただ素晴らしいバトルだったし、最後までフェルナンドとポイントを争えたことが嬉しい」キック・ザウバーは第1スティント終了後にヒュルケンベルグとボルトレトの順位を入れ替え、ルーキーにより多くのポイントを狙わせる戦略を選択。9秒差から始まったアロンソとの攻防戦は数周にわたって続いたが、アロンソが7位を死守。レース後には健闘を称えあう姿も見られた。ようやくのポイント獲得について問われたボルトレトは、次のように答えた。「自分にそれができるっていうのは分かっていた。F1にランダムで来たわけじゃないしね。ただ、やっとポイントを取れたのはチームのためにすごく嬉しい。彼らには本当にそれに値する努力があったと思う」「僕自身の目標は、いつか勝つこと。数ポイントを取ったくらいでは満足しない。でも、確実に1つの成果だし、小さな達成でも喜ぶべきことだ。僕らはチャンピオンになるという大きな夢に向かって、正しい方向に進んでいると思う」ヒュルケンベルグとボルトレト、オーストリアでのザウバーのダブル入賞を喜ぶ一方、ヒュルケンベルグも最後方スタートから11台を抜いて9位入賞。チームに2ポイントを追加し、アストンマーティンやハースとのコンストラクターズ争いを激化させた。「もちろん、何台かのリタイアに助けられた部分はあるけど、それでも堅実なレースだったと思う」とヒュルケンベルグ。「最後尾からスタートしてのダブル入賞はポジティブだし、そこから多くを望むのは難しい」「バルセロナ以降、流れが変わってきた。今はマシンもシーズン全体に対しても、しっかりと理解が進んでいる。特にレースペースが改善されていて、まさにシーズン序盤に目指していたところに近づいている」「この状態を維持していきたい。簡単なことではないし、努力は必要だけど、今はとても前向きな気持ちでいる」
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