アルピーヌF1チームは、フランコ・コラピントが2026年もピエール・ガスリーとともにドライバーラインアップを構成することを正式に発表した。22歳のアルゼンチン人ドライバーは、今年1月にリザーブドライバーとしてチームに加入後、6戦目でジャック・ドゥーハンの後任として昇格を果たしていた。当初は厳しい戦いを強いられたが、ここ6戦ではチームメイトのガスリーに匹敵するパフォーマンスを発揮。
8月にはエグゼクティブアドバイザーのフラビオ・ブリアトーレが「彼の成績に満足していない」とコメントしていたものの、以降の成長によって評価を一変させた。アルピーヌは声明で「フランコはシーズンを通じて着実に改善を重ね、エンジニアとの関係も非常に良好だ。彼が持つポテンシャルは明確であり、我々の将来計画にふさわしい存在だ」と述べた。チームは2026年にルノー製からメルセデス製パワーユニットへと切り替える予定であり、この変革期におけるドライバー体制の安定を重視。最終的には、コラピントと同じくリザーブを務めていたポール・アロンとの比較の末、コラピントの残留を選んだとされる。ブリアトーレ「経験と若さの理想的なバランス」「フランコの成長をずっと見守ってきた。彼にはトップドライバーになる資質とポテンシャルがある」とブリアトーレは語った。「我々が2026年もともに進むという決断は、彼への強い信頼の表れだ。今年はチーム全体にとって厳しいシーズンだったが、フランコとピエールの両名は最善を尽くしてくれた。経験とスピード、そして才能を兼ね備えたこのラインアップは、来季のチームを前進させる力になるだろう。」コラピント「この発表をブラジルでできて特別」「僕を信じてくれたフラビオとチーム全員に心から感謝している。F1デビュー当初から、自分の居場所を確保するのは簡単ではないと分かっていた。それだけに、このチームで2026年も走れることを誇りに思う。ピエールは素晴らしいチームメイトで、これからも多くを学べる存在だ。そして、この発表をブラジルで行えるのは特別なことだ。祖国アルゼンチンに近く、まるでホームレースのように感じる。僕を応援してくれるファンの皆に笑顔を届けられるよう、2026年のF1リセットの年に向けて全力で挑む。Vamos Alpine!」2026年に向けて再出発するアルピーヌ低迷するマシンパフォーマンスに苦しむアルピーヌだが、ガスリーの長期契約延長(〜2028年末)とコラピントの残留で、ドライバー体制の安定化を図った。メルセデス製パワーユニット導入により、チームは新たな基盤のもとで再建を目指す。経験豊富なガスリーと若手コラピントのコンビは、2026年に大幅なレギュレーション変更を迎えるF1で、アルピーヌ再生の鍵を握ることになりそうだ。