2025/26 ABB FIAフォーミュラE世界選手権第14戦・東京E-Prixで、クプラ・キロのダン・ティクトゥムが最終ラップで劇的な逆転勝利を飾った。ポールポジションからレースの大半をリードしたアンドレッティのジェイク・デニスを残り2コーナーでかわし、自身2勝目をマークした。一方、ドライバーズランキング首位で決勝を迎えたパスカル・ウェーレインはリタイアに終わり無得点。
ジャガーのミッチ・エバンスが4位に入り、残り3レースでランキング首位を3ポイント差で奪い返したことで、2025/26シーズンのタイトル争いは大きく動いた。ティクトゥムが最終ラップで劇的逆転予選でポールポジションを獲得したデニスは序盤からレースをコントロールしたが、ピットブースト戦略が勝負の流れを大きく変えた。ティクトゥムは早めにピットブーストを消化したことでアンダーカットに成功し、残り10周を前に首位へ浮上。その後、アタックモードを使用したデニスが29周目にトップを奪い返した。デニスに先行を許した直後、ティクトゥムはチーム無線で「彼とは争わない」と伝えていた。しかし最終ラップ、デニスのマシンにパワー系のトラブルが発生。ティクトゥムは16コーナーでインへ飛び込み、そのままトップを奪ってチェッカーフラッグを受けた。昨季ジャカルタ以来となるキャリア2勝目を挙げたティクトゥムは、クプラ・キロにとっても大きな勝利をもたらした。2位はデニス、3位には8番グリッドから追い上げたシトロエンのニック・キャシディが入り、急逝したチーム代表シリル・ブレを追悼する週末に表彰台を獲得した。The last lap overtake that won Dan Ticktum the race #TDKTokyoEPrix #FormulaE pic.twitter.com/SGE7giy6oL— Formula E (@FIAFormulaE) July 25, 2026 ウェーレイン痛恨のリタイアで選手権首位陥落ランキング首位として東京大会に臨んだウェーレインは、16番グリッドから4番手まで追い上げる驚異的な走りを披露していた。しかしレース中盤、ターン7で元チームメイトのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタと接触。この接触でフロントウイングを破損し、走行を続けようとしたもののダメージが大きく、最終的にガレージへ戻ってリタイアとなった。一方、4位でフィニッシュしたエバンスは選手権争いで大きなポイントを獲得。ウェーレインが無得点に終わったことで、ランキング首位を3ポイント差で奪還した。残り3レースを残した時点でのドライバーズランキング上位は以下の通りとなった。1.ミッチ・エバンス 144ポイント2.パスカル・ウェーレイン 141ポイント3.ジェイク・デニス 130ポイント4.オリバー・ローランド 120ポイント5.アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ 113ポイント6.エドアルド・モルタラ 113ポイント首位エバンスとウェーレインの差はわずか3ポイント。3位デニスも14ポイント差につけており、タイトル争いは最終盤へ向けてますます混戦の様相を呈している。フォーミュラE 東京E-Prix レース1 決勝結果1位:ダン・ティクトゥム(クプラ・キロ) 47分41秒7462位:ジェイク・デニス(アンドレッティ) +0.380秒3位:ニック・キャシディ(シトロエン) +0.617秒4位:ミッチ・エバンス(ジャガー) +4.763秒5位:エドアルド・モルタラ(マヒンドラ) +6.223秒6位:ジャン=エリック・ベルニュ(DSペンスキー) +6.619秒7位:オリバー・ローランド(日産) +7.159秒8位:ペペ・マルティ(マセラティMSG) +7.516秒9位:アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ) +7.765秒10位:テイラー・バーナード(ネオム・マクラーレン) +10.456秒11位:ルーカス・ディ・グラッシ(ローラ・ヤマハABT) +11.411秒12位:ジョエル・エリクソン(エンヴィジョン) +14.380秒13位:フェリペ・ドルゴヴィッチ(マヒンドラ) +15.391秒14位:セバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン) +15.808秒15位:マキシミリアン・ギュンター(DSペンスキー) +19.028秒16位:ノーマン・ナト(日産) +36.804秒17位:ニック・デ・フリース(ローラ・ヤマハABT) +46.973秒18位:ニコ・ミュラー(アンドレッティ) +1分04.205秒19ゼイン・マロニー(ローラ・ヤマハABT) +1分11.524秒リタイア:パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)ティクトゥムの劇的な逆転勝利とウェーレインのリタイアにより、東京E-Prix初戦はレース結果だけでなく選手権争いにも大きな影響を与える一戦となった。残り3レースとなった2025/26シーズンは、エバンス、ウェーレイン、デニスを中心に最後まで目が離せないタイトル争いとなりそうだ。