2023年 フォーミュラE 第9戦 モナコE-Prixが行われ、ニック・キャシディが優勝し、パスカル・ウェーレインを抑えてランキング首位に立った。9番手からスタートしたキャシディは、29周のレースの中間地点でトップに躍り出た。18周目のサン・デボーテでのミッチ・エバンスへのオーバーテイクが決め手となった。
レースは、終盤のセーフティ カーのおかげで実質的に5周のシュートアウトになった。マキシミリアン・ギュンターのマセラティMSGが、ボー・リバージュの上り坂でダン・ティクトゥムをオーバーテイクして6位に入ろうとした際にダメージを受け、マスネに向かって停止した。ティクトゥムのNIO333のマシンは、前周のラスカスでサシャ・フェネストラズの日産のリアと接触し、フロントウイングを損傷し、チームメイトのノーマン・ナトーも同時に損傷でリタイアした。セーフティカーの後ろでエネルギーが節約され、追加のラップが適用されなかったため、残りのレースは全開の展開となり、エヴァンスはキャシディにプレッシャーをかけていく。しかし、本格的なオーバーテイクには至らず、最終ラップのサント・デボーテで、チームメイトのサム・バードとニコ・ミュラーが衝突し、アプトのドライバーがサント・デボーテのバリアに置き去りにされたため、オーバーテイクの機会を生み出すことができず、最後の追い抜きののチャンスを逃した。このため、2回目のセーフティカーが導入され、レースはコーションで終了した。キャシディは、先月のベルリンでの勝利に続き、モンテカルロでも初の優勝を収めた。アンドレッティ・オートスポートのジェイク・デニスが3位表彰台を獲得。1回目のセーフティカー前にヌーベルシケインでエヴァンスに挑んだが、突破口を見いだせなかった。日産のドライバーであるサッシャ・フェネストラズは、許容エネルギー出力を超えたためにポールポジションを剥奪され、レースの後半に先頭のトリオを追い抜いた後、4位になった。マクラーレンのジェイク・ヒューズはポールポジションを受け継いで序盤をリードして5位でフィニッシュ。ティクトゥムはフロントウイングにダメージを受けながらも、一時はトップに立っていたが、6位となった。ジャン-エリック・ベルニュは、DSペンスキーのチームメイトであるストフェル・バンドールンとともに予選違反のため後列からスタートしたが、7位でフィニッシュ。キャシディのエンヴィジョンのチームメイトであるセバスチャン・ブエミは、13番手からスタートした後、上位に食い込むことはできなかったが、ミュラーとの接触にも関わらず、8位でフィニッシュ。パスカル・ウェーレインは、キャシディを4ポイントリードしてレースを迎えたが、どの段階でもポイント圏内に入ることができず、結局11位でフィニッシュした。また、ポルシェのチームメイトであるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタも、パンクしたタイヤを交換するためにストップした後、16位でフィニッシュしたため、ポイントを獲得できなかった。フォーミュラE 2023年 第9戦 モナコ E-Prix 決勝結果1.ニック・キャシディ(Envision Racing)2.ミッチ・エバンス(Jaguar TCS Racing)3.ジェイク・デニス(Avalanche Andretti)4.サッシャ・フェネストラズ(Nissan)5.ジェイク・ヒューズ(NEOM McLaren)6.ダニエル・ティクトゥム(NIO 333 Racing)7.ジャン・エリック・ベルニュ(DS Penske)8.セバスチャン・ブエミ(Envision Racing)9.ストフェル・バンドーン(DS Penske)10.サム・バード(Jaguar TCS Racing)11.パスカル・ウェーレイン(TAG Heuer Porsche)12.エドアルド・モルタラ(Maserati MSG Racing)13.ルーカス・ディ・グラッシ(Mahindra Racing)14.ロビン・フラインス(ABT CUPRA)15.セルジオ・セッテ・カマラ(NIO 333 Racinormula Eg)16.アントニオ・ダ・コスタ(TAG Heuer Porsche)17.レネ・ラスト(NEOM McLaren)18.ノーマン・ナトー(Nissan)DNF.ニコ・ミュラー(ABT CUPRA)DNF.オリバー・ローランド(Mahindra Racing)DNF.マキシミリアン・ギュンター(Maserati MSG Racing)DNF.アンドレ・ロッテラー(Avalanche Andretti)