レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、フォーミュラEはF1を脅かすというより、むしろGP3にとって脅威になると考えている。ヴァージンのリチャード・ブランソンは、フォーミュラEが4〜5年以内に“F1を上回る”と述べていた。リチャード・ブランソンは、以前にブラウンGPのスポンサーとしてF1に関与し、その後、ヴァージン・レーシング(現マノー・マルシャ)の共同オーナーとして参入。現在はフォーミュラEのチームを所有している。
リチャード・ブランソンのコメントについて意見を求められたクリスチャン・ホーナーは、フォーミュラEをF1のライバルとして考えるべきではないと述べた。「日曜日にフォーミュラEのレースを観たが、F1というよりもGP3の競争者に見える」とクリスチャン・ホーナーは述べた。「F1とは完全に異なる立ち居地だ。クルマは遅く見える」「レース途中にクルマをチェンジしなければならないという事実が、クルマをチェンジしなければ、レースを終えられないと言っているのであれば、持続可能なエネルギーについて素晴らしいメッセージを届けているとは思えない」「もちろん、フォーミュラEから何も得られないわけではないし、彼らは良い立ち居地を得たと思っている。だが、F1と同じ文脈で比較することはできないと思う」クリスチャン・ホーナーは、ファン投票によって追加のブーストを得られるフォーミュラEの“ファンブースト”についてポジティブな意見を持っている。「それは気に入ったことのひとつだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「ファンとの相互作用は素晴らしかった」「ファンブーストを獲得するためにファンがドライバーに投票するという事実は生産的なものだと思う」フォーミュラEに軽蔑的な見方をしつつ、クリスチャン・ホーナーは現在のF1への非難も続けた。クリスチャン・ホーナーは、オーストリアテストで育成ドライバーのピエール・ガストリーの最近の経験に言及。また、グッドウッド・フェステバル・オブ・スピードでの2005年F1マシンの走りが、現在のレギュレーションがドライバーを伸ばしていないことを示したと述べた。「彼は、ストレートではGP2マシンとそれほど違いがなく、驚くべきことにコーナーでも大差はなかったと言っていた。一番の違いはブレーキのキャパシティーだとね」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「実際、クルマはパワーステアリングとコントロールの改善によって運転しやすくなった」「その後、彼は我々がグッドウッドに持ち込んだV10カーのRB1を走らせ、『ワオ、それは本当に獣だ』と言っていた」クリスチャン・ホーナーは、パワーステアリングは、問題の小さな要素に過ぎないと述べた。「クルマは素晴らしい洗練されているが、比較的運転しやすくなっている」「無線を聞いていればいいだけだし、息を切らしたり、どんな形であれ、ストレスを感じていると話すドライバーは滅多にいない」「彼らは懸命に仕事をしなければならないように感じていないし、首について不満を言うこともない」「ガスリーは、クルマに跳び込んで、なんの問題もなく100周を走破した。6〜7年前にはそんなことは聞いたことがない」関連:リチャード・ブランソン 「2020年にフォーミュラEはF1を上回る」