レッドブルとフェラーリのフロントウイングが論争となっているが、FIAはフロントウイングの柔軟性テストを強化しようとしている。マクラーレンとメルセデスGPから、ライバルのマシンの合法性について説明を要求されたことで、FIAは1週間前のドイツGPと同様ハンガリーGP前にウイングとフロアのテストを実施し、レース出走を認めた。しかし、ウイングのたわみは目でも明らかであり、FIAの技術代表チャーリー・ホワイティングは新たな柔軟性テストを検討しているようだ。
報道によると、チームは、次戦のベルギーでさらに厳しいテストが実施されると通達されたという。テクニカルレギュレーションの第3条17項8によると、FIAは「マシンが走行中、動いているように見える(あるいは疑われる)ボディワークのパーツに対するテストをさらに導入する権利を有する」とされている。現在のフロントウイングのテストでは、エンドプレートに50kgの荷重をかけた際、最大10mmまでのたわみが認められている。レッドブルとフェラーリのウイングはこのテストに合格しているが、テクニカルレギュレーション3条15項で、ボディワークは「マシンのばねつき部分から厳密に確保されている必要があり」「マシンののばねつき部分に対し、固定されていなければならない」となっている規約ではさらに「マシンののばねつき部分と地面の感覚を縮めるよう設計された構造物は、どんな場合であってもこれを禁止する」としている。新たなテストでは荷重を倍にするとみられており、レッドブルとフェラーリは、今月末のベルギーGPまでにウイングの設計変更が必要になるかもしれない。圧倒的な速さのRB6でハンガリーGPを制したマーク・ウェバーは、フロントウイングに関するライバルチームの不満は負け惜しみだと述べた。「ストップウォッチ(のタイム)が気に入らないと、彼らは自分たちの立場を正当化しなければならなくなる。結果を出さなければならないとプレッシャーがかかると、彼らは打ちのめされそうになってしまう。そういうことだ」「独創的なものや、よい仕事をしている人にペナルティを科すべきではない。(でも)そういうこともある」